税金

慰謝料受取で税金は発生する?損害賠償・財産分与と税金の関係

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慰謝料受取で税金は発生する?損害賠償・財産分与と税金の関係

夫婦のうちどちらかが不倫をして結婚関係を破綻させたような場合や、交通事故などによって心身に障害を受けたような場合には、当事者の一方が相手に対して慰謝料というかたちでお金を支払うことがあります。

お金を受け取ると何らかのかたちで税金がかかるのが普通ですので、この慰謝料についても税金が発生するのかも?と気になっている方もおられるかしれません。

せっかく受け取ったお金のうち何割かを税金としてもっていかれてしまうのは残念ですよね。

結論から言うと、慰謝料として受け取ったお金は法律上非課税とされているため、税金が発生することは原則としてありません。

ただし、税金が発生する例外的なケースもありますので、今回は慰謝料についての税金の扱いがどのようになっているのかについて確認しておきましょう。

 

離婚時の慰謝料と税金

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1年間を通してかせいだお金に対しては所得税や住民税がかかるのが原則ですが、慰謝料については例外的に非課税とされます。

例えば、夫が不倫をしたことによって婚姻関係が破綻してしまったような場合には、夫自身や不倫相手の女性に対して損害賠償請求をすることがあります。

こうした損害賠償請求の結果として受け取ったお金に関しては税金は発生することがないということですね。

①示談金についても同様

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裁判では、原告(訴える側)と被告(訴えられる側)が同意をして、裁判所の判決をまたずに示談というかたちで解決することもあります。

この示談に基づいて被告側からお金が渡される場合、そのお金のことを示談金と呼びますが、この示談金についても慰謝料と同様税金は非課税とされます。

しかし、慰謝料の非課税についての法律では「損害を賠償するという目的をもって支払われるお金だけが非課税となる」という扱いになっています。

そのため、もし名目上は慰謝料として渡されたお金であったとしても、実質的には財産分与や離婚後の生活費用とみられる場合には所得税が発生する可能性がありますので注意しましょう。

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②税金が発生するかどうかは誰がどう判断する?

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税金が正しく納付されているかどうかは税務署という国の役所が判断しています。

税務署に対しては確定申告(自営業者の人の場合)や年末調整(サラリーマンの人の場合)によって「今年はこれだけの収入がありました」という形で報告を行う義務があります。

税務署は基本的にはその申告内容に基づいて税金の金額を把握していますが、もし「これはおかしいのではないか?」という心当たりがあるような場合には税務調査という形で申告をした人を調べるということをしてきます。

③なんで税務署にお金の受け渡しがわかるの?

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慰謝料や示談金に関して税務調査が入るという場合、何らかの形であなたが相手(被告側)から多額のお金を受け取ったということを把握したケースが考えられます。

例えば、お金を支払った側の人が自営業者であったような場合、その人は毎年のお金の流れを確定申告という形で税務署に申告する義務があります。

その場合、確定申告の過程であなたに対して多額のお金を支払ったということを税務署に対して報告する可能性があるのです。

つまり、あなた自身が税務署に対してお金を受け取ったと言うことを報告していなかったとしても、あなたに関係する人があなたがお金を受け取った事実について税務署に情報提供するケースがあるということですね。

あなたとしてはそのお金は慰謝料として受け取ったものだということを把握していますが、外から見ている税務署としては「本当に慰謝料としてお金を受け取ったのか、それとも単に贈与としてお金を受け取ったのか?」はきちんと調べて見ないとわかりません。

もし贈与として受け取ったお金を「慰謝料として受け取った」と主張しているだけなのであれば贈与税の脱税に該当する可能性がありますので、税務署としてはそれを見逃さないために税務調査を行うというわけです。

④税務調査ってどんなことをするの?

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自営業者の方であれば数年に一度は税務調査を受けているものですが、サラリーマンとして収入を得ている人にとっては税務調査は人生にそう何度もあることではありませんよね。

税務調査は、基本的に「この日までに平成〜年分のあなたの所得(稼ぎ)について内容を確認させていただきたいのですが、ご予定はどうですか?」という税務署側からの連絡でスタートします。

もちろん、税務調査に入られること自体は悪いことではありません。

警察に捜査に入られるというのであれば物騒な感じがしますが、税務調査の場合はあなたと関係する人(この場合であればあなたに対して慰謝料を支払う義務をおった人)の申告内容が正しいかどうかをチェックする目的で、あなたに対して税務調査が入るということがあるのです(これを反面調査といいます)

この場合の証拠資料としては裁判や示談の過程で相手と取り交わした書類や、裁判所が出した判決や指示についての書類を準備するようにしましょう。

税務調査の結果としてあなたが受け取ったお金が慰謝料としての性質を持つものであることがわかれば税金が発生することはありません。

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単に税務調査に入られただけであれば前科がつくというようなことはいっさいありませんので、税務署側の求めに応じてきちんと対応することが大切です。

 

慰謝料を受け取ったら確定申告は必要?

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慰謝料は非課税となるのが税法上のルールですので、確定申告などの形で国に申告する必要はありません(つまり、確定申告はしなくても良いです

ただし、あなたが自営業者である場合には示談金や慰謝料として出て言ったお金は何らかの形で記録に残しておく必要があります。

会計ソフトなどを使っている場合にはお金の動きについてはすべてソフトに入力しているでしょうから、大きな金額となることも多い慰謝料や示談金についても内容をわかるようにしておきましょう。

内容がわかるようにしておかないと、外部から見たとき(税務調査に入られたとき)には売上金を隠しているように見られてしまう可能性もゼロとはいえません。

普段から売上金については請求書と金額が一致するように処理をするよう心がけ、慰謝料などの特殊な形の収入があったときには関連する資料を残しておくようにしましょう。

慰謝料を支払った場合には?

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また、あなたが慰謝料を支払う側であった場合には、その支払ったお金を経費として処理できるかどうかの問題が生じます。

慰謝料は大きな金額となることもありますから、もし経費として処理ができるのであれば事業から発生する所得税や住民税を安くすることができるためです。

結論から言うと、支払った示談金や慰謝料は事業とは関係が経費として処理できるかどうかは具体的な事情によって異なります。

国税庁の説明によれば、慰謝料等を経費として処理ができるのは「その慰謝料支払いが事業に関連するもので、しかも損害賠償の義務を負うことになったことについて故意や重過失がないこと」場合に限られます。

ですので、わざと(故意に)他人に損害を与えたような場合や、損害を与えたことが重大な不注意によるものである場合には、たとえ事業に関連する支払いであったとしても経費として処理することはできないことになります。

もちろん、損害賠償の支払いが離婚などによる慰謝料である場合にはそもそも事業に関連する支払いではありませんから、経費処理することはできないことになります。

 

不動産の財産分与には税金がかかる可能性大

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慰謝料として受け取ったお金には税金はかからない(非課税となる)のが原則ですが、お金ではなく不動産の形で財産を得た場合には税金が発生する可能性がより高くなるので注意が必要です。

離婚にともなって夫婦の一方が他方に対して財産を渡すことを財産分与と言いますが、この財産が婚姻関係中に夫婦の協力によって得た財産であるかどうかなどの事情を考えた上で、渡される財産の金額が不相当に大きいような場合には贈与税として税金が発生することがあります。

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贈与税は年間で110万円以内の贈与であれば非課税となりますがこの金額を超える場合には最大で55%の税率で贈与税が発生する可能性があります。

不動産の場合、固定資産税の評価額などを基準に贈与したものの金額が計算されますが、金額が大きくなる場合には注意が必要です。

あなたが財産分与する側である場合

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また、あなたが財産分与として不動産を渡す側である場合には、財産分与の際に一定額の現金を受け取ったようなときに譲渡所得税が発生することがあることにも注意しておきましょう。

たとえば、1000万円で取得した不動産を財産分与する際に不公平がないように相手から現金で1500万円を受け取ったと言うような場合、500万円(1500万円−1000万円)だけ譲渡利益が生じることになります。

結果として不動産の譲渡で利益が出た場合(つまり不動産購入のための費用よりも高く売れた場合)には所得税がかかりますので、必要であれば税理士などに相談するようにしましょう。

 

離婚後の養育費に税金はかかる?

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夫婦が離婚をしたときに養育しなくてはならない未成年の子供がいるような場合には、その子供の養育のためのお金(養育費)が夫婦の一方から他方に対して支払われることがあります。

この養育費についても慰謝料と同様に税金は非課税となるのが原則です。

子供の生活費や教育費用として通常必要な金額であれば、その受け取ったお金に関しては税金が発生することはありません(確定申告等も必要ありません)

しかし、受け取った養育費が非課税となるのは子供の養育や教育のためにその都度必要になる金額のみです。

そのため、養育費がわりにマンションなどの不動産を購入したような場合や、運用資金として株式購入などのお金を渡したような場合には単なる贈与として贈与税の課税対象となってしまう可能性があります。

離婚に際しての養育費については未払いとなるようなケースが多いのが実際ですので、できればまとまった金額を相手からとりたいところですが、税金対策ということを考えると毎月分割という形が望ましいと言えます。

 

まとめ

慰謝料受取で税金は発生する?損害賠償・財産分与と税金の関係

以上、慰謝料を受け取ったときや支払ったときの税金の扱いについて簡単に説明させていただきました。

まとめると慰謝料の受け取りに関しては税金はかからないのが原則ですが、もしその慰謝料支払いが本来の目的(心身に与えた損失の補填)を超えて行われるような場合や、大きな金額が動くような場合には税金が発生してしまうケースも考えられます。

離婚相手に養育費の請求や慰謝料の請求を行う場合には、弁護士などの専門家にアドバイスを受けるのが適切です。


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