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厚生年金の保険料はどう計算する?手取り額に不満がある方の基礎知識

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厚生年金の保険料はどう計算する?手取り額に不満がある方の基礎知識

「今月も給与手取り20万円。厚生年金の保険料が天引きされなかったらもっと余裕のある生活ができるのに…」

給与明細を見ながらこんなふうにため息をついている方も多いのではないでしょうか。

厚生年金などの社会保険料の負担は年々大きくなっていっていますから、なんとなく「割に合わない」と感じている方も多いかもしれませんね。

ここでは厚生年金保険料の計算方法や、計算をするときによく出る疑問について解説させていただきますので、日頃から天引きされる保険料に不満がある…という方は参考にして見てくださいね。

 

厚生年金の保険料はどう計算する?

厚生年金の保険料はどう計算する?手取り額に不満がある方の基礎知識

厚生年金保険料は、「毎月のお給料の平均額×保険料率」で計算します。

毎月のお給料の平均額というのは、4月〜6月の間のお給料の平均額です。

例えば、4月に30万円、5月に33万円、6月に36万円という形でお給料を受け取った人の場合は、平均額は33万円ということになりますね。

この場合、厚生年金の保険料率が18%だったとすると33万円×18%=5万9400円が保険料の金額ということになります(これは勤務先負担分と合算の金額です。従業員負担はこのうち2分の1です)

正式には「標準報酬月額」で計算する

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なお、平均額というのは正式には「標準報酬月額」といい、平均額を「料額表」という表に当てはめて、あらかじめ決まっている等級ごとに算定します。

上の例で言えば、お給料の平均額が33万円〜35万円であれば、厚生年金の等級は29等級ということになり、標準報酬月額は34万円ということになります。

厚生年金保険料の負担割合は2分の1

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厚生年金や健康保険の保険料は、従業員と勤務先企業が折半(半分ずつ)で負担します。

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ですからあなた(従業員)のお給料から天引きされている保険料が2万円あるという場合には、会社も同じ金額(2万円)を負担していることになります。

なので、「毎月のお給料の平均額×保険料率×2分の1」があなたのお給料から天引きされることになります。

会社から見た「人件費」の意味

従業員の立場だと人件費は給与額で考えがちですが、会社が負担してくれている金額を考える場合には会社負担の保険料を加算して考える必要があります。

会社負担の保険料は、健康保険と厚生年金を合算するとお給料の14%程度になります。

そのため、給与明細の給与額×114%程度が、会社の立場で見たときのあなたの人件費ということになります(これを超える金額の利益を会社にもたらすように頑張らないといけません)

 

厚生年金保険料は会社によって違うことがある

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転職した経験がある人の中には、勤務先の会社によって天引きされている厚生年金保険料の金額が違うけど、これって本当に正しいの?と疑問に感じておられる方も多いかもしれません。

厚生年金保険料の金額負担は大きいですので、もし間違いがあったとしたらとても損をした気分になってしまいますよね。

結論から言うと、勤務先によって天引きされる保険料額が異なることは珍しいことではありません。

厚生年金保険料は「お給料の平均額×保険料率」できまりますので、前に勤めていた会社とお給料が違うと天引きされる保険料も違うことになります。

同じ勤務先でも保険料額が変わることはある

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また、保険料額は4月〜6月までのお給料の平均額で決まりますから、同じ会社に継続的に勤めていたとしても、年によって保険料額が違うということは考えられます。

ただし、大幅なお給料の金額の変更がない限りは、保険料の金額は1年に1回しか変わることはありません。

そのため、給与額が変わっていないのに保険料額がころころ変わる…という状態の場合は経理や人事の方でなんらかの間違いを起こしている可能性がありますから注意しておきましょう(通常そういうことはおきませんが)

 

厚生年金保険料の金額が上がる3つのケース

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サラリーマンとして仕事をしながら、別の副収入もあるという人の場合、副収入でたくさんかせぐと厚生年金保険料の金額も大きくなるのかな?と不安に感じている方もおられるかもしれません。

結論から言うと、これは副収入をどのような形で稼いでいるかによって変わります。

厚生年金保険料と副収入について考える場合は次の3つのケースに分けて考えましょう。

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  • ①正社員給与+パートの副収入 → 保険料変わらず
  • ②正社員給与+副業の正社員給与 → 保険料増加
  • ③正社員給与+事業主としての副収入 → 保険料増加

以下、順番に解説させていただきます。

①本業の正社員給与+パート等の副収入

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本業は正社員として所属している勤務先からの給与、副収入としてパート収入があると言う場合、副収入が増えても厚生年金保険料が変わることはありません。

ここでパート収入というのは社会保険に加入する条件を満たさない勤務時間や日数であると言う意味です。

このパート収入の場合、その勤務先で厚生年金に加入することがありませんので、保険料が天引きされることもありません。

そのため、本業の正社員だけをやっている場合(副業をしていない場合)と比べても保険料の負担額は同じということになります。

②本業の正社員給与+副業の正社員給与

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A社に正社員として所属しながら、さらにB社でも正社員として所属しているという場合、あなたが負担する厚生年金保険料額は増える可能性があります。

この場合、A社は厚生年金保険料を天引きで収めなければならず、さらにB社でも厚生年金保険料を天引きされるためです(会社に天引きで保険料を納める義務が生じます)

そのため、このケースでは収入が増えれば増えるほど社会保険料の負担も大きくなるということになります。

勤務時間の関係上、実際にはちょっと考えにくい形ですが、家族が経営している会社から役員報酬を得ているような場合にはこういう状況もあり得ますね。

③本業の正社員給与+事業主としての副収入

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本業で正社員をやりながら副業で個人事業主としてビジネスを始めるようなケースが該当します。

この場合、副業側が個人事業主としての活動である限りは厚生年金に加入する必要がありませんから、保険料負担がアップすることもありません。

しかし、副業側の利益が大きくなってきて、事業を法人化するようなことがあった時にはその法人で厚生年金に加入しなくてはならなくなりますので、保険料も発生することになります。

しかも、この場合法人として負担する保険料(会社負担の保険料)も発生しますから、全体としての保険料負担はかなり大きくなると考えておく必要があります(副業の法人側で設定するお給料の金額にもよりますが)

なお、株式投資などの形で副収入がある場合にもこの項目に含まれます。

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厚生年金保険料を払いたくない場合は?

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毎月の給与明細を見て、「厚生年金の保険料が引かれていなかったら、もっと手取りがたくさんあるのに…保険料を払いたくないと会社に伝えたらどうなるんだろう?」と思っている方もおられるかもしれません。

しかし、結論的からいうと、これは難しいです。

勤務先の企業が株式会社などの法人で、従業員を正社員として雇用する時には必ず厚生年金(と健康保険)に従業員を加入させなくてはならないという法律があるためです。

会社としてはこのルールは守らないと役所から指導を受けてしまいます(実際には小さい企業などではこういうことをしているところはたくさんあるのですが)

勤務先が個人事業主なら加入は任意

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一方で、勤務先の企業が個人事業主で、従業員も5人未満という場合には厚生年金への加入は任意ということになります。

この場合は勤務先に申し出れば加入から脱退するという扱いをしてもらえる可能性はあります(ただし、別の従業員が反対というような場合には認められません)

 

厚生年金保険料の計算に交通費が含まれる理由

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自宅からかなり遠い場所の勤務先に通っている人の場合、毎月の交通費(通勤定期代)だけでも数万円の支給があるという場合も珍しくないでしょう。

交通費の金額は厚生年金保険料を計算するときの「給与」の金額に含まれますので、交通費の金額が大きくなるほど厚生年金保険料の負担も大きくなることに注意が必要です。

なんだか損をした気分になる方も多いかと思いますが、法律的には交通費というのは本来は従業員が負担するべきものですが、あえて会社が支給してあげているものとみなされます。

そのため、交通費は給与という扱いになってしまい、社会保険料を計算するときの給与額に加算しなくてはならないという扱いになっているのです。

 

まとめ

厚生年金の保険料はどう計算する?手取り額に不満がある方の基礎知識

今回は、厚生年金保険料の計算をするときによく出る疑問について解説させていただきました。

毎月の給与明細から引かれている厚生年金保険料の金額をみると「もうちょっと負担が小さくならないかな…」と感じてしまいますよね。

ですが、厚生年金というのは自分の老後に受け取る年金のために支払うものです。

若いうちにたくさん払っておけば老後にそれだけ多くの金額が受け取れるということになりますから、将来のことを考えてきちんと負担しておくようにしましょう。


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