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「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

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「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

ビジネスシーンにおいて、正しい敬語を使えるかどうかは、あなた自身の評価に関わるのはもちろん、あなたが所属している会社そのものの評価にも影響してくることです。

ここでも使いましたが「あなた」と言う言葉は、ビジネスシーンにおいて、どのように使うべきなのか、意外なことにあまり知られていないことも多いのです。

ここでは、「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と意味8選についてご紹介していきます。

 

【敬語】…「あなた」の基本的な使い方と意味とは?

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

まず「あなた」と言う言葉の敬語体についてご紹介しましょう。

「あなた」とは、ご存じのように相手のことを指す呼称ですが、相手の立場によっては敬語を使わなくてはなりません。

特にビジネスシーンにおいては、自分と上司、相手先の企業の関係者、3社が集ってミーティングや商談を行うこともあります。

この章では、「あなた」を指す敬語体にはどのようなものがあるのか、ご紹介することにしましょう。

1.「あなた」の敬語体は「あなた様」「○○さん」が適切

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

まず、あなたの敬語体は「あなた様」あるいは「○○さん」が適切です。

例えば、相手先の企業の関係者を指す場合は、次のように使います。

・あなた様からのご提案について検討させていただきます。

・A株式会社の田中さんも賛同しておられました。

・あなた様のご連絡先を頂戴してもよろしいでしょうか

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というようになります。

ご覧いただいてもお分かりいただけるように、「あなた」と言う言葉の敬称を使う場合は、同時に「おられます」とか「いただきます」と、敬語を使うことが必須になってきます。

「あなた様の提案を検討します」などと言ってしまえば、敬語と通常の言葉遣いがごちゃごちゃになってしまって、正しい使い方とは言えません。

2.電子メールや文書などでは「貴殿」と言う敬称も使える

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

ビジネスシーンと言えば、最近ではインターネットの普及に伴い、電子メールで取引などの重要な連絡を行う事も多くなりました。

その際には、相手の呼称として「貴殿」と言う言葉も使うことができます。

具体的には、次のような使い方になります。

・貴殿からのお問い合わせについて、添付ファイルのとおり回答差し上げます。

・本契約のご担当者は、貴殿でよろしいでしょうか。

・貴殿から賜わったご注文について、明日納品させていただきます。

これも、もちろん敬語ですので、文章そのものも敬語体が主体にならなくてはいけません。

ただし、「貴殿」と言う言葉を、顔と顔とを合わせて行う商談やミーティングの際に使うのは、あまり聞いたことがありません。

実際、先ほどの例文を、「貴殿」に置き換えてみると、その理由がよくわかります。

・貴殿からのご提案について検討させていただきます。

・貴殿のご連絡先を頂戴してもよろしいでしょうか。

確かに、間違ってはいないのですが、あまりにも堅苦しすぎますので、商談やミーティングも雰囲気が固くなってしまい、うまくいく話もうまくいかなくなるかもしれません。

ですので、ビジネスシーンで「貴殿」を使うときは、電子メールや文書などに限定しておく方がよいでしょう。

3.「貴様」は実は敬語だった!でも今は使えない!

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

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先ほどの項目で「貴殿」と言う言葉をご紹介しましたが、似たような言葉で「貴様」と言う言葉があります。

「貴様」、これはもちろん“きさま”と読みますが、実は昔、と言っても武士の世の中ですが、これは敬語として使われていたのです。

時は中世末ごろ、室町時代末期ごろから武家の間で、主に男性が用いてきたこの「貴様」と言う言葉は、かつては敬語としての二人称で「あなた様」という意味を持っていたのです。

ただし、「貴様」は主に文章で用いられる言葉であって、口頭で“きさま”と使うことはありませんでした。

この名残で、「目上の人間が目下の人間に敬意を払う時の呼称」として「貴様」と言う言葉を敬語として使う習慣が生まれたのです。

ですが、今の時代になってみると、あなたが「貴様!」と呼ばれると、それはもう叱られるか、怒られているかのどちらかのイメージしか生まれませんから、ビジネスシーンで使うべき言葉ではないという事は、ご理解いただけるでしょう。

 

【敬語】…「あなた」の正しい敬語体の意味と使い方とは?

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「あなた」と言う言葉の敬称は「あなた様」や「○○さん」、つまり「さん付け」でよいという事は、先ほどの章でご紹介しました。

そもそも「あなた」と言う言葉には、一般的な動詞にありがちな尊敬語や謙譲語、それに丁寧語が明確には存在しません。

あえて言うならば、「あなた様」や「○○さん」は、丁寧語と言ってもいいでしょう。

そのことを踏まえて、正しい敬語体の使い方をご紹介しましょう。

1.相手の名前がわかっているときは「○○さん」と呼ぶ

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

ビジネスシーンで相手の企業の関係者の名前を呼ぶときには「あなた」などは使わず、「あなた様」あるいは「○○さん」と言う敬語体を使います。

同時に、会社の名前で呼ぶ場合には「御社」などの敬語を使い、個人の名前で呼ぶ場合には、当然呼び捨てではなく「田中さま」「山本さん」などの敬語体を使います。

名前がわかっているのに「あなたは」「あなた様は」などと呼称すると、相手にしてみれば「名前も覚えてくれていないのか」と、対人間の信頼関係をうまく構築できない、悪いきっかけになってしまうので注意が必要です。

2.役職がある人は役職名でお呼びする

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

もし、相手の企業の関係者に役職があるならば、「○○さん」とお呼びするよりも、「○○課長」「○○部長」など、役職名を末尾につけた方が敬語としても失礼にはあたらない言葉遣いになります。

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もちろん「あなた」と呼びかけることのないように、気を付けましょう。

そもそも「あなた」には、目上から目下の人間に語りかける意味合いもあるので、注意してください。

・A社の田中さんがもうすぐお見えになります。

・A社の田中部長がもうすぐお見えになります。

・A社の田中部長さんがもうすぐお見えになります。

例文としては、このような使い方になります。

一番最後の文章の「田中部長さん」、役職名にさらに“さん”を加えている使い方ですが、これは敬語の使い方としては間違っています。

この場合、既に「部長」と言う敬称を使っているのですので、さらに「さん」をつける二重敬語になってしまうので、敬語の使い方としては間違っていますから、使わないようにしましょう。

 

【敬語】…「あなた」の敬語体、やってはいけない意味と使い方とは?

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

引き続き、この章では「あなた」の誤った敬語体の使い方をご紹介することにします。

先ほど「貴様」の例を挙げたように、世の中には敬語のように思える単語もあれば、敬語であっても使うタイミングを誤ってしまうと、相手の心証を害することもある敬語もあります。

特に、これからご紹介する内容については、ビジネスマナーに反する使い方ですので、絶対に使わないようにしてください。

1. 目上の人には使わない

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「あなた」と言う言葉は、見栄えだけを考えれば、丁寧な日本語とも言えます。

ですが、この丁寧そうに見える「あなた」と言う言葉、目上の方に使うと失礼にあたることは、あまり気づかれていません。

かつて「あなた」と言う言葉は、身分の低い人が身分の高い人の呼称として用いてきた敬語でした。

ですが、時代は流れて現代では「自分と同じ立場の人に使う言葉」という使い方が一般的になっています。

つまり、ビジネスシーンにおいて、相手の企業の関係者に対して「あなた」と言う呼称を使うと、非常識と思われることがあるので注意が必要です。

2. 身内の人間には敬称そのものを使わない

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

ビジネスシーンともなれば、自社の上司、部下である自分、そして相手の企業の関係者である面々と一緒に商談を行うケースも多くなります。

そんな商談中によく聞かれる例文を挙げてみましょう。

・その件は、我が社の田中からご説明差し上げます。

・その件は、我が社の田中さんからご説明差し上げます。

・その件は、我が社の田中課長からご説明差し上げます。

・その件は、我が社の田中課長さんからご説明差し上げます。

さあ、どれが一番正しい例文でしょうか。

答えはいちばん先頭の「我が社の田中」と紹介するのが正解です。

身内にあたる人間は、いくら自分よりも役職が上の人間であっても、相手である企業の関係者にとってみれば、その役職は何の意味も持ちません。

ですので、身内の役付き社員を呼称する時には敬語は不要で、「田中」と呼び捨てにして問題はないのです。

もちろん、普段のデスクワークなど、社内での仕事の時に「田中」と呼び捨てにすると、これはビジネスマナーと言うよりも、社会人のマナーとして反する行為ですので、絶対に行わないでください。

3. 自分を呼称する時に敬語を使わない

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

意外なことに、自分のことをどう呼称するか、ビジネスマナーにおいてもあまり深く考えられたことがありません。

もちろん、自分で自分を呼ぶときに、敬語を使うのはもってのほかです。

では、自分で自分を呼ぶときには、どう呼称すればよいのか、気を付けたいポイントをいくつかご紹介しましょう。

・目上の人に対する「あなた」は使ってはならない

・「俺」や「あたし」などプライベートで使われるような呼称は使ってはならない

・「僕」「私」を使うのはぎりぎりセーフ、ただしプライベートとビジネスの区切りがはっきりできるように使うこと

以上が、自分で自分を呼称する時のポイントです。

ちなみに、自分で自分を呼称する、ビジネスマナーにおいて最も適した言葉は「私(わたくし)」あるいは「こちら」です。

自分を呼称する時に、まれに「自分」と言う言葉を使う人もいます。

・自分が賜わった案件なので、自分が対応させていただきます。

・その案件は、自分から修正をお願いさせていただいております。

・田中部長様には、自分から再度お願いを差し上げます。

このように例文を書き出してみると、かつて「自分は…」と呼称する刑事役の人がドラマで活躍していたことを思い出します。

でも「自分」と言う言葉はただの名詞であって、自分自身を指す目的語としてはふさわしくありませんし、もちろんビジネスマナーとしてもふさわしくありませんので、使わないようにしましょう。

 

まとめ

「あなた」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

社会人になったばかりの人やこれから就職活動に励むことになる大学生などにとっては、ビジネスマナーや社会のしきたりがまだまだ分からないことだらけでしょう。

また、経験を積んだ社会人であっても、今まで当たり前と思っていたビジネスマナーがでは通じないこともあるでしょう。

ビジネスマナーの基本として、敬語は正しく使うことが必要不可欠です。

特に今回ご紹介した「あなた」「わたし」などの呼称について、時と場合に応じた敬語をきちんと知っていることによって、取引先や上司の前で恥をかかずに済みます。

なにより敬語を正しく用いることは、社会人として身につけておくべきマナーを使いこなしている、あなた自身の資質や能力を正当に評価してもらうこともできる、基本中の基本なのです。

特に「あなた」は、その用途が多種多様でもあり、もともと敬語と混同されがちですが、目上の人に使うのは、時と場合によって失礼にあたることもあることを、ぜひ知っておきましょう。


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