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「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

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「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」と言う動作は、ビジネスシーンにおいて様々な場面で登場する動作です。

・新規開拓のセールスマンが来る

・取引先の企業関係者が来る

と言うシチュエーションのように、人が自分を訪ねてやってくるという時にもちろん使うべきですが、次のような場面でも「来る」と言う言葉を使います。

・見積書の提出期限が来る

・いよいよ社内プレゼンテーションの朝が来る

と言うように、自分に対して課した期限が来たことや、自分が抱えている仕事の節目となる日が来た時も「来る」を使って表現することが多いです。

ここでは、「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と意味8選についてご紹介していきます。

 

【敬語】…「来る」の基本的な使い方と意味とは?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」の敬語体には、「いらっしゃる」「お見えになる」「お越しになる」「お出になる」など、さまざまな言葉があります。

もちろん、人に対する「来る」もあれば、期限や節目に対する「来る」もありますから、敬語を使う時には注意をしなくてはなりません。

それでは、実際にどのような敬語体があるのか、詳しくご紹介します。

1.訪ねてくる人に対しては「いらっしゃる」を使う

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」の敬語体で体表的な単語は「いらっしゃる」になります。

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そもそも「いらっしゃる」は基本的な敬語の表現ですが、「いらっしゃる」よりかしこまった意味を添えたい場合には、次の言葉を使えばいいでしょう。

・お見えになる

・お越しになる

・お出で(おいで)になる

これらの言葉を使うことがお勧めです。

ちなみに「お見え」はその場所に「登場する」というニュアンスがあり、「お越し」は来る動作にある程度の距離感がある表現となります。

どちらかと言えば、姿を見せてくださることに対して敬意を表すと考えていいでしょう。

一方「お出で(おいで)」は、その方が「来る」過程や動作に視点を置く敬語の表現と言えるでしょう。

ですので、わざわざ足を運んでくれること、アクションを起こしてくれることに対して敬意を表すと考えていいでしょう。

2.自分のために“わざわざ”来てくれる人には「~くださる」を使う

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

ビジネスシーンにおいては、自分のため、あるいは会社のためにわざわざこちらへ来てくださる人については、当然その行為に敬意を払うべきです。

自分のために来てくれることで、自分が恩恵を受ける場合の敬語としては「お越しくださる」や「お出で(おいで)くださる」と言う敬語を使った方がいいでしょう。

似たような敬語で「お見えになる」と言う敬語もありますが、この時の「お見え」は、姿を見せてくださることに対する敬語であり、足を運んで来てくれることに対する敬意にはなりませんから、使う時には注意しましょう。

ちなみに「お見えになる」は、自分の講演会や作品展など、出演する機会があって、それを「鑑賞してくれる」場合には「お見えになる」と言う敬語の方がぴったりです。

 

【尊敬語】…「来る」の基本的な使い方と意味とは?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

目上の人が「来る」ことを敬って表現するのが「尊敬語」ですが、「来る」の尊敬語は、「お見えになる」「おこしになる」「いらっしゃる」「来られる」と、なんと4つも単語が存在します。

それぞれの単語には、それぞれ特徴がありますから、さっそく見てみましょう。

1.4種類の「来る」の敬語、どれを使っても問題はない?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

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先ほど「来る」の尊敬語は、「お見えになる」「おこしになる」「いらっしゃる」「来られる」と、4つも存在することはご紹介しました。

実際に敬語として使う時には、次のようになります。

・お客様がお見えになりました。

・お客様がおこしになりました。

・お客様がいらっしゃいました。

・お客様が来られました。

これらの4つの表現の中で、もっとも敬意を表現できるのは「お見えになる」、もっとも敬意をあらわす度合いが低い表現は「来られる」になります。

強弱の順序でいえば、お見えになる>おこしになる・いらっしゃる>来られると考えてくださればよいでしょう。

また、格上の人に「来てください」とお願いする場合は、「おこしになってください」「おこしください」「いらしてください」と言います。

・お好きな時間に、おこしになってください。

・本日はありがとうございます、またおこしください。

・ぜひ一度、こちらへも遊びにいらしてください。

これらのように使えば、敬語として正しい使い方になります。

2.「参る」は敬語として間違っているので使わないように!

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」と言う敬語で間違って使われることが多い単語、それは「参る」です。

もう一度、例文で見比べてみましょう。

・本日最初のお客様が来られました。

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・本日最初のお客様が参られました。

確かに、誰かが「来る」ことを「参る」と言う言葉で表現することもできます。

「参る」と言う言葉には、自分の身内の人間が「来る」ことを表現するときに使う言葉なので、敬意を払うべき相手が「来る」時に使うと、間違った敬語の使い方になります。

ちなみに「参る」は「担当の者が参りますので少々お待ちください」の様に、先方に対して格下の人間が「来る」時に使う謙譲語になりますので、後ほどの章で改めてご紹介します。

3.「ら抜き言葉」は敬語として正しいのか?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

最近「ら抜き言葉」の可否を問われるケースが多くなっています。

・「食べられる」→「食べれる」

・「変えられる」→「変えれる」

・「見られる」→「見れる」

・「着られる」→「着れる」

これらの様に、「ら」を抜いて話し言葉として使っても、全く問題のない言葉を「ら抜き言葉」と、最近は言うようになっています。

今回の敬語の中でも「来れる」は「来られる」から「ら」を取った、いわゆる「ら抜き言葉」です。

そもそもら抜き言葉は、動詞を可能形にした際に「ら」が抜けてしまった言葉ですが、日本語の誤った使い方として指摘されることが多く、不快に思われる人も多い言葉です。

一方、言葉の進化と捉える人もいて、容認されるのか否定されるのか、世間の評価がいまだに定まっていない言葉の使い方です。

ただし、現状では「誤った使い方」とされることが多いので、ビジネスシーンでは使わない方がいいでしょう。

ですので、ビジネスシーンの敬語として使うならば「来れる」ではなく「来られる」と言うように、「ら」を抜かない言葉で敬語として使うことを忘れないようにしましょう。

 

【謙譲語】…「来る」の基本的な使い方と意味とは?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」の謙譲語は「参る」「伺う」です。

このうち、「伺う」は「訪問する」「聞く」の謙譲語で、「来る」の意味はないとされる場合もありますが、この「訪問する」には「訪ねる」「訪れる」の意味が含まれているので、敬語として使っても問題はないとされています。

それでは、それぞれの言葉を使う時の例文や使用上の注意について、いくつかご紹介することにいたしましょう。

1.「参る」は聞き手に敬意を表する時に使う敬語

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「参る」を敬語として使う時、その時は必ず相手が存在する時です。

・それでは、明日午後5時までに参ります。

・本日参りますが、その時に以前お渡しした書類の修正点をお知らせください。

と言うように使います。

「参る」と言えば、寺社仏閣を参拝する時に「参る」と言う言葉を使いますが、ビジネスマナーにおける「参る」は、聞き手に敬意を表す時に使う敬語になります。

「行きます」と言う意向を伝える時は、必ず相手が存在するものですので、その相手に対しての経緯を強調したい場合は「参る」を使うのがベストと言えます。

2.「伺う」は訪問先に敬意を表す時に使う敬語

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

一方、「伺う」は、訪問先に敬意を表す時に使う敬語です。

ここで言う訪問先とは「企業」であったり「顧客」であったり「お招きする先生」であったりと、様々です。

先ほどの例文を使って「伺う」の例文を作ってみましょう。

・それでは、明日午後5時までに伺います。

・本日伺いますが、その時に以前お渡しした書類の修正点をお知らせください。

このように、「参る」を使っても「伺う」を使っても、全く違和感がないでしょう。

敬語としては、どちらを使っても正解なのですが、表題にも挙げているように、訪問先に対して「行かせていただきます」と言う敬意を強調したい場合は、「伺う」を使った方が、より経緯が伝わると考えてください。

 

【丁寧語】…「来る」の基本的な使い方と意味とは?

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」の丁寧語は、語尾に“ます”を付けて「来ます」と言う単語がある以外、これと言った単語がありません。

ですので、時と場合に応じて、尊敬語や謙譲語を使い分けることで、丁寧語を使っていることと同じようになります。

実際、どのような場面があるか、例文を挙げながら考えてみましょう。

1.「来ます」を使う時は相手との関係に注意する事

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

敬語の場合、そもそもなぜ敬語を使うのか、その基準が個人個人で違いますから、まず「敬語を使うべき場面や相手」について、しっかりと基準を定めておきましょう。

一般的に丁寧語は敬語の一種ですが、相手への敬意の強さで言えば、尊敬語や謙譲語の方が絶対に上です。

ですので、家族や親しい友達、会社の親しい同僚などには丁寧語でいいのでしょうが、そうでない場合には、ビジネスシーンである場合は「特に」ですが、尊敬語や謙譲語を使った方がいいでしょう。

2.「来ます」ではなく他の敬語を使った方がいい場合もある

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

それでは、「来ます」の例文をいくつか見てみましょう。

・田中課長は午後3時に来ます。

・注文していた部品は本日中に来ます。

・山下部長がさっき来ましたよ。

これらの例文のうち、「来ます」以外の敬語を使った方がいい例文は、どれだと思いますか?

答えは「どれもこのままでいい」と言うのが正解です。

確かに、これらの例文の中には「本日中に参ります」とか「さっき来られましたよ」などと、尊敬語や謙譲語に置き換えることのできる例文もあります。

ですが、丁寧語を使っても十分意味は伝わりますし、社内の関係者であれば、丁寧語のレベルでも十分相手に配慮している言葉遣いになっていると言えます。

もちろん、先ほどの例文の対象となる人が取引先の企業関係者であれば、当然敬意を表すべきですので、しかるべき敬語を使う方がビジネスマナーとしては正しいと言えます。

3.期限の設定や期日が到来したときには「来る」で十分

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

冒頭で次のような例文を紹介したのを、覚えていただいていますか。

・見積書の提出期限が来る

・いよいよ社内プレゼンテーションの朝が来る

これらの場合、当然と言えば当然ですが、敬語を使う必要はありません。

なぜなら、期限や期日や到来するのは「自分」にとってのことであり、自分に敬語を使うようなことは必要がないからです。

ですが、課のみんな、プロジェクトチームのメンバーと期限や期日を共有しているならば、共有している相手によっては、敬語を使ってもいいかもしれませんし、せめて丁寧語を使うことがあっても良いかもしれません。

その場合には、次のように敬語を使います。

・見積書の提出期限が参りました

・いよいよ社内プレゼンテーションの朝が来ました

前者は謙譲語、後者は丁寧語の文例ですが、いずれも間違った使い方ではありません。

時と場合によって、上手に使い分けていただきたいものです。

 

まとめ

「来る」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方8選

「来る」の敬語は、多種多様なものばかりなので、正直言ってなかなか覚えられないものもあったと思います。

特に間違って使われやすいのは「参る」という言葉です。

「参る」は自分をへりくだって使う言葉なので、取引先の企業関係者の様に、まず相手を立てなければならない場合には、絶対に使わないようにしましょう。

あと、「来る」と言う敬語を使う場合、尊敬語と謙譲語、丁寧語の使い方で「どれを使ったらいいのか」迷う場合が絶対にあります。

・目上の人を立てるのが尊敬語

・自分をへりくだるのが謙譲語

・相手を問わずに丁寧な表現を使うのが丁寧語

このように覚えて、ビジネスシーンごとに正しい敬語を使えるように、しっかり覚えておいてください。

敬語と言えども、気にする人は多いもので、敬意を払っていないと判断すると、今までの態度がコロッと変わるビジネスマンもまだまだ多いので、ぜひ正しい敬語を身につけて、「できるビジネスマン」を自負してください。


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