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二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

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二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

社会人たるもの、正しいビジネスマナーを使って、先方の印象を良くするようにしたいものです。

ですが、本当に正しい敬語を使えているかと言えば、時と場合によっては、間違えてしまうこともあるのではないでしょうか。

社会人として敬語を使おうとする意気込みは大切ですが、 正しい敬語を使わないとかえって相手の印象を悪くしてしまいます。

敬語と言えば、間違えやすい敬語の使用例には「二重敬語」というケースがあります。

ここでは、「二重敬語」になりやすい事例を、敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の間違えやすい用法・例文8選についてご紹介します。

 

二重敬語とは「ひとつの単語に同じ種類の敬語を二重に使う」こと

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

敬語と言えば、一般的に「する⇒します」や「もらう⇒いただく」など、1つの単語を変換して、相手に敬意を表すように表現するものです。

ですが、敬語の使い方の中で、既に敬語に変換してしまっているのに、さらに敬語を付け加えてしまう、誤った使い方をする人もいるのです。

それが「二重敬語」と呼ばれる使い方であり、敬語の使い方としては間違っているので、ビジネスシーンでは使わないようにしましょう。

それでは、実際の二重敬語の例について、いくつかご紹介しましょう。

1.二重敬語になってしまうパターンは「れる」を付け加えてしまうこと

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

そもそも二重敬語とは、ひとつの単語について、同じ種類の敬語を二重に使った間違いをいいます。

・おっしゃる

・お越しになる

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・おいでになる

・ご覧になる

ここに例示した単語は既に敬語になっているのです。

実際に変換の事例を紹介しますと、以下のようになります。

・来る⇒おっしゃる

・来る⇒お越しになる

・来る⇒おいでになる

・見る→ご覧になる

と言うことになりますが、これを二重敬語にしてしまうと、次のように間違った敬語が生まれてしまうのです。

・来る⇒おっしゃる⇒おっしゃられる

・来る⇒お越しになる⇒お越しになられる

・来る⇒おいでになる⇒おいでになられる

・見る→ご覧になる⇒ご覧になられる

このように、敬語に変換が済んでいる言葉に対して、さらに「~れる」という尊敬語を加えてしまうと、間違った敬語、つまり「二重敬語」になってしまうのです。

2.「二重敬語」は大きな間違いではないが気づく人は気づく

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

ビジネスシーンにおいて、地位の高い人に対しては、ついつい丁寧に言おうとするあまりに、今回の例のような敬語をいくつも重ねてしまいます。

でも、二重敬語を使ったからと言って、それによって相手への敬意がよりアップするわけではありません。

もちろん、二重敬語を使ったから相手が不快になることはほとんどないと思いますが、 言葉としては「まわりくどい」印象を与えてしまいます。

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やはり、社会人であれば、言葉の区別をきちんとして正しい敬語が使えるようになっておくべきです。

実際に、他人の敬語の使い方を聞くなどして、「人のふり見てわがふり直せ」ではないですが、正しい敬語について理解をする努力も惜しまない方がいいでしょう。

3.「二重敬語」に見えて「二重敬語」でない場合もある

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

世の中には、二重敬語に見えて、二重敬語に見えない文章もあります。

以下の例文を読んでみてください。

・田中課長が原稿をお読みになっていらっしゃいます。

・山本部長が資料をご覧になっていらっしゃいます。

・山下社長が田中課長を訪ねてお越しでいらっしゃいます。

これ、二重敬語だと思っていませんか?

文章をよく読んでみると、確かに「お越し」で「いらっしゃいます」とか、敬語の後にさらに敬語が続いているので、これは二重敬語だと思ってしまう人もいるでしょう。

実はこの場合、二重敬語のようにも見えますが、正しい敬語の使われ方をした文章になるのです。

これは二重敬語ではなく、別の敬語体である「敬語連結」と言われるもので、二つ以上の単語をそれぞれ敬語にして、接続助詞である「て」でつなげたものなので、二重敬語とは別の敬語になるのです。

もちろん、敬語の使い方としては「正しい使いかた」になるので、ぜひビジネスシーンでも活かしてください。

 

二重敬語の例文から誤った使い方を知っておこう

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

前の章をご覧いただいたと思いますので、この章では二重敬語の例をどんどん出していきます。

そもそも「二重敬語」とは、一つの語のなかで同じ種類の敬語を複数使ってしまう、誤った敬語の使い方です。

意外にも、私たちは二重敬語を知らない間に使ってしまっていることも多いので、この機会にぜひ正しい敬語を覚えておきましょう。

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1.二重敬語の誤った使用例は「られ」を追加した敬語

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

さっそく、二重敬語の例文をご覧いただきましょう。

○が冒頭についている例文は正しい使い方、×が冒頭についている例文は誤った使い方、つまり二重敬語とになります。

・×社長がおっしゃられていました

・○社長がおっしゃっていました

・×先生がお越しになられました

・○先生がお越しになりました

・×先輩がお帰りになられました

・○先輩がお帰りになりました

・○先輩が帰られました

・×会見をご希望になられています

・○会見を希望されています

最初の例文を解説すると、「おっしゃる」が尊敬語であるにも関わらず、その後に「~れる」という尊敬語が加わっていますので、尊敬語を2回使ってしまっている「二重敬語」になっています。

次の文章は「お越し」の“お”が「お~られる」の敬語体になっているのに、さらに「来る」の尊敬語である「お越し」と言う単語もミックスされているので、典型的な二重敬語になります。

その次の文章も同様で、「先輩がお帰りになられました」は「お帰り」と「なられる」と言う尊敬語を使っているので、二重敬語になります。

ですが「お帰りになりました」と「帰られました」は、敬語を使っているのですが、1つの敬語しか使っていないので、二重敬語にはあたりません。

最後の「ご希望になられています」は、「ご希望」と「なられて」が二重敬語になりますが、“ご”を使わないように「希望されています」にすると、1つの敬語だけで相手に敬意を表することができます。

その他にも、役職を示す言葉は「地位がある」という意味で、その言葉自体がすでに敬語となっていますから、例えば「社長様」と表現してしまうと、二重敬語になり誤った敬語になりますので、これも注意しておきましょう。

2.慣例として定着している二重敬語もある

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

これからご紹介する言葉は、れっきとした二重敬語になっています。

ですが、長年の習慣または慣例として定着しているため、 公の場やビジネスシーンにおいても敬語として使用してもよいとされています。

「本当はダメだけど、みんなが使うからまあいいか」と言うレベルのことなので、使うことを避けることができるならば、できる限り避けていただきたいです。

・お召し上がりになる⇒本当は「食べる」→「召し上がる」と、「お~になる」を二重に使用していますから、二重敬語です。

・お伺いする⇒本当は「聞く」→「伺う」と、「お~する」を二重に使用していますから、二重敬語です。

・この話をお聞きになられましたか⇒本当は「お聞き」と「お~られ」を二重に使用していますから、二重敬語です。

これらの二重敬語は、実際にじっくりと聞いていないと、なかなか二重敬語であることに気づかない言葉です。

これを契機に、周りのビジネスマンがどれだけ二重敬語を使っているか、調べてみても面白いかもしれません。

 

二重敬語に頼らない正しい敬語の使い方

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

そもそも、敬意を表す時に二重敬語になってしまうのは、二重敬語に頼らないときれいな敬語が思いつかないのか、誤った敬語を覚えてしまっているか、いずれかなのです。

ですので、敬語と言う言葉がどうあるべきなのか、敬語に込められるべき意味、そして敬語を使うべきタイミングを十分理解したうえで、敬語を活用する必要があります。

特に注意してほしい事項を、以下にまとめましたので、ぜひご一読ください。

1.敬語を使うならなるべくすっきりした文章で使う事

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

まず、この例文をご覧いただきましょう。

・課長がお帰りになられました

・社長がお越しになられました

・顧問がお見えになられました

これ、二重敬語なので、間違った敬語の使い方です。

ですが、文末にある「なりました」という一文が丁寧語のように感じられて、「二重敬語だ!」と、とやかく言われるようなことがないわけです。

でも、敬語を使おうを思ってしまうばかりに「なりました」の部分も尊敬語にしなくてはと思った結果、「なられました」と二重敬語にしてしまったのかもしれません。

実際、敬語を使う時はできる限りスマートに使うというのが、ビジネスマナーとしてもおすすめです。

ですので、先ほどの例文も次のように使えば問題はありません。

・課長がお帰りになりました

・社長がお越しになりました

・顧問がお見えになりました

このように「お~られ」の敬語を解消するだけで、すっきりして、それでも敬語としての役割を失っていない形になりました。

2.尊敬を示す動詞+尊敬を示す助動詞「れる・られる」の用法に注意しよう

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

二重敬語を使わないようにするならば、尊敬を示す動詞+尊敬を示す助動詞「れる・られる」の用法に注意すれば、問題はありません。

と言うのも、二重敬語で最もありがちなパターンがこれだからです。

例えば「おっしゃる」という言葉は、これ一つで「言う」という言葉を尊敬の対象に向けて使った言葉です。

ですが「おっしゃる」に尊敬の意味を示す「られる」をつけて「おっしゃられる」と話すならば、二重敬語になってしまい、正直言えば「くどい」表現になってしまうのです。

実際、誤った敬語が伝わっていく中で「おっしゃられる」という言葉自体もビジネスシーンで使われるようになりましたし、誤った敬語であるという事は忘れ去られているのです。

むしろ、誤った敬語が氾濫する中でも、あなたが正しい敬語を使う事の出来る存在であれば、きっとあなたの能力が評価されるでしょう。

3.丁寧なようで丁寧ではない敬語「させていただく」を使わない

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

敬語のつもりで使っているのですが、相手に意外と不快感を与えてしまいがちなのが、この「~させていただく」という表現です。

そもそも「させる」ということで、話し手と言うよりは、聞き手が命令したかのような表現になってしまいますから、相手へマイナスのイメージが伝わってしまうのです。

・注文の品物を出してください→早めに出させていただきます。

・注文の品物を出してください→早めにご用意いたします。

・注文の品物を出してください→早めにご準備いたします。

この中で、一番イメージが悪いのは、一番目の「出させていただきます」という敬語です。

例文で言えば、相手は「品物を出してください」とお願いをしているだけなのに、極端にへりくだって「出させていただきます」と言ってしまえば、そこまで偉そうに頼んでいないのにと、相手を嫌な気持ちにさせてしまうのです。

自分は敬意を払ったつもりでも、相手には逆のイメージをもたれることはよくあることなので、敬語を使えばそれだけでいい、と甘く考えるのはやめましょう。

 

まとめ

二重敬語とは?謙譲語・尊敬語・丁寧語とは違う用法・例文8選

そもそも敬語とは、相手に対し尊敬の意を表すための単語です。

ですが、ひとつの単語に2つ以上の敬語を重ねると、今回ご紹介した「二重敬語」になってしまい、相手に失礼にあたる場合も出てくるのです。

特に役職を表す言葉は、その言葉そのものに敬意が含まれていますから、「社長様」などと、二重敬語で話をしないように十分注意しましょう。

私も仕事上で一度「部長様」と話してしまったことで、「馬鹿にしているのか」と憤慨させてしまった経験があります。

実際、敬語を間違えることで、人によっては「そこまでへりくだって」「別に高圧的にあなたと話をしているわけじゃない」などと、機嫌を損ねてしまうこともあるので、十分注意しましょう。

敬語の持つ意味を理解し、敬意を表すという事、ビジネスマンとして大切な事ではありますが、何気なくそれらの所作を行うのではなく、これを機会にぜひ「敬語の重要性」を再認識してほしいものです。


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