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「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

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「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

社会人になって、特に気を付けたいのが敬語の使い方です。

就職したばかりの人は、先輩や上司がこなしている会話からヒントを得たり、実際に取引先の企業関係者と会話をしながら、実践しつつ敬語を学んで行くことになるのではないでしょうか。

ですが、ビジネスシーンにおいて、誤った敬語を使うことで、相手の心証を害してしまい、その結果取引そのものに悪影響を及ぼしてしまうこともあります。

そのような失敗がないよう、「たかが敬語」と思わず、自分からしっかりと敬語の意味や用法を学ぶこともおすすめします。

ここでは、「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と意味8選についてご紹介していきます。

 

【敬語】…「伺う」の基本的な使い方と意味とは?

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

そもそも「伺う」は、「聞く」あるいは「行く」の尊敬語です。

もともと尊敬語なので、ここから謙譲語や丁寧語に発展することはありません。

気を付けたいのは、「伺う」と言う言葉が持つ、非常に応用性の高い「意味」です。

実際に敬語を使う場面がどんな場面なのか、敬意を表する人がどんな立場の人なのか、さまざまな状況を理解して、適切な「意味」を使い分けることを心掛けましょう。

1.「伺う」の意味合いは「聞く」「尋ねる」そして「訪問する」

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

良く考えてみると、私たちはビジネスシーンだけではなく、日常生活においても、目上の人や見ず知らずの人とのちょっとした会話で「伺う」と言う言葉をよく使っているのです。

実際、何気なく使うぐらい生活に溶け込んでいる敬語なので、あまりその意味や用法を顧みたことはないかもしれません。

実際「伺う」という敬語には複数の意味合いが含まれており、実際に使おうと思った時に意味が分からなくなってしまい、その結果、あいまいな使い方をして相手に失礼な言い回しになってしまうという落とし穴もあるのです。

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そもそも、「伺う」には以下の3種類の意味があります。

・聞く

・尋ねる

・訪問する

これらの意味をすべて「伺う」と言う敬語でフォローできるのですので、大変便利な敬語であることは皆さんもご理解いただけるでしょう。

以降の章で、それぞれの意味と正しい使い方についてご紹介します。

2.誰に対して「伺う」のかをはっきりさせて使う

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

「伺う」という言葉が敬語である以上、その対象者は「あなた自身」ではなく、敬意を払うべき相手が存在することは間違いありません。

そもそも「伺う」の主語は、自分自身のアクションにかかっているのですが、伺うという敬語を間違って「相手のアクション」に使ってしまう人は意外と多いのです。

・日本商事の田中課長がお越し下さるとのことです。

・日本商事の田中課長がお見えになるとのことです。

・日本商事の田中課長がお伺いになるとのことです。

例文として、先方の企業関係者が自分の会社を訪ねてきてくれるシーンを挙げましたが、この時に間違っているのは、一番最後の「お伺いになる」と言う例文です。

そもそも「伺う」は自分自身が相手に敬意を払うべき時に使う言葉であって、相手がこちらに敬意を払う必要はないことと、「伺う」と言う言葉に丁寧語をあらわす“お”をさらに付け加えていること、これら2つが敬語として間違っている部分です。

このような間違いがないように、改めて日ごろから使っている敬語を見直してみてほしいものです。

 

【敬語】…「伺う」の意味「聞く」の例文や基本的な使い方は?

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

それでは、「伺う」の意味の1つ「聞く」の例文や基本的な使い方を見てみましょう。

「聞く」と言う行為は、ビジネスシーンにおいて特によく使う動作です。

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上司から指示を聞く、先輩からのアドバイスを聞くですとか、何より顧客からの要望を聞くなど、これらの行為はビジネスにおいて欠かせません。

具体的には、これからご紹介することを参考にして使っていただきたいものです。

1. 対象となる人を十分考慮して使う

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

まず、先ほど例に挙げた上司、先輩、顧客のうち「伺う」を使うべきなのは誰なのか、それを考えてみましょう。

実際、敬語体を使うべき人は、上司も先輩も顧客も、すべての人に対して敬語を使っても間違いではありません。

そう言い切れるのは、あなたが「平社員」であれば、の話です。

例えば、顧客に対してと言っても、あなたが注文を受ける側なのか、注文をする側なのかで、敬語を使うかどうかは大きく変わってきます。

ましてや、顧客が誤った注文を出していたがために、あなたの会社が不利益をこうむっていた場合、そんな時でも顧客に敬語を使うかどうか、思案するところでしょう。

このように、「何でもかんでも敬語を使う」時と、そうでない時があることは、十分認識しておきましょう。

2.「聞く」の意味で「伺う」を使う時の例文

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

まず、正しい使い方になっている例文をいくつかご紹介します。

・課長の予定をお伺いいたします。

・注文をお伺いいたします。

・注文内容の確認をお伺いいたします。

そして、間違った使い方になっている例文を、比較のためにご紹介しましょう。

・課長のご予定をお伺いします。

・ご注文をお伺い申し上げます。

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・注文内容のご確認をお尋ねいたします。

文章だけを読んでみると、何が間違っているのかわかりにくいですよね。

それでは、解説をさせていただきます。

・課長のご予定をお伺いします。⇒“ご”で始まる敬語と「お伺い」と言う敬語、2つの敬語を重ねています。

・ご注文をお伺い申し上げます。⇒既に「お伺い」が敬語になっているのに、さらに「申し上げます」と敬語を重ねています。

・注文内容のご確認をお尋ねいたします。⇒「お尋ね」するのはいいのですが「いたします」とさらに謙譲語を重ねているので、何に敬意を表しているのかわかりにくくなっています。

特に気を付けてほしいのは「敬語+敬語」の「二重敬語」になってしまわないこと、敬意を表す対象者が誰なのか不明瞭にならないようにすることです。

 

【敬語】…「伺う」の意味「尋ねる」の例文や基本的な使い方は?

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

それでは、「伺う」の意味の1つ「尋ねる」の例文や基本的な使い方を見てみましょう。

「尋ねる」は、目下の者が目上の者に教えを乞うという、謙譲語の意味が強い敬語です。

目下の者と目上の者、この関係性を間違えないようにしないと、相手に対して失礼になってしまいます。

それらのことも踏まえて、使用する時に注意すべきことなどを考えてみましょう。

1.「尋ねる」ということは「自分から指導をお願いする」意味

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

先ほども書きましたが、尋ねるという事は、自分から目上の人に対して指導をお願いする、あるいは教えてもらうという意味があります。

つまり、明確に上下関係がはっきりしているわけですので、自分より目下の人間に教えを乞う場合は、無理に「尋ねる」と言う敬語を使わなくてもいいのです。

ですが、これもケースバイケースであることは間違いのないことです。

いくら役職が下の人であっても、教えてもらうという行為、相手にとっては「自分のために時間を取ってくれる」という行為に対して、敬意を表すか否か、そこがビジネスマンとしての器量を問われる部分でもあります。

もちろん、教えてもらうのですので、目下・目上は関係なく「尋ねる」と敬語を使う方が望ましいでしょう。

2.「尋ねる」の意味で「伺う」を使う時の例文

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

まず、正しい使い方になっている例文をいくつかご紹介します。

・見積書の計算方法についてお伺いしたいのですが。

・ご注文内容の再確認のため、いくつかお伺いしたいのですが。

・田中課長さんがお帰りになられる時間について、お伺いしたいのですが。

そして、間違った使い方になっている例文を、比較のためにご紹介しましょう。

・見積書の計算方法についてお伺い申し上げるのですが。

・ご注文内容の再確認のため、いくつかお伺い賜りたいのですが。

・田中課長さんがお帰りになられる時間について、聞きたいのですが。

文章だけを読んでみると、何が間違っているのかわかりにくいですよね。

特に今回の「伺い=お尋ね」は、非常に使い方が難しい敬語でもあるので、余計にわかりにくいですよね。

それでは、解説をさせていただきます。

・見積書の計算方法についてお伺い申し上げるのですが。⇒「お尋ね」で敬語は十分なのに、「申し上げる」と敬語を重ねて使っています。

・ご注文内容の再確認のため、いくつかお伺い賜りたいのですが。⇒「賜る」のは「相手から自分に対して」が対象ですので、相手から賜わるとなれば、自分が目上の者になってしまっているので、失礼です。

・田中課長さんがお帰りになられる時間について、聞きたいのですが。⇒「お帰りになられる」で既に敬語を使っているので、あえて「聞きたい」と平易体にしてしまったのですが、句読点で句切られている文章なので、「お尋ね」という敬語を使っても問題はありません。

先ほどの章では「敬語+敬語」の「二重敬語」になってしまわないことに注意しましょうと申し上げましたが、文章の構成によっては二重敬語にあたらない場合もあるので、敬語を使うべき時はしっかりと使いましょう。

 

【敬語】…「伺う」の意味「訪問する」の例文や基本的な使い方は?

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

それでは、最後に「訪問する」という意味の「伺う」について解説します。

ここでの「伺う」は、平たく言えば「行く」と言う意味で、自分から目上の人に出向いていくという意味を表します。

そのことを踏まえて、用法や例文を見ていきましょう。

1. ここでの「伺う」ということは「自分から出向いていく」意味

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

今回の「伺う」には「訪問する」と言う意味があります。

なぜここで敬語を使う必要があるのかと言えば、自分の都合で「訪問する」と言うよりは、相手が自分のために時間を割いてくれている、そのことに対して敬意を表す必要があるからです。

また、自分の立場と相手の立場との関係性ももちろん影響します。

自分より目上の立場の人や、取引先の企業関係者など、敬意を表すべき相手の所へ「訪問する」のであれば、当然いかなる場合でも「伺う」と言う敬語を使うべきです。

2.「訪問する」の意味で「伺う」を使う時の例文

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

まず、正しい使い方になっている例文をいくつかご紹介します。

・それでは午後3時に、お伺いします。

・貴社の担当部署へ、お伺いします。

そして、間違った使い方になっている例文を、比較のためにご紹介しましょう。

・それでは午後3時に、お伺い申し上げます。

・貴社のご担当部署へ、お伺いいたします。

これもまた、例文だけを見てもなぜ間違っているのかわかりにくいでしょう。

さっそく解説をさせていただきます。

・それでは午後3時に、お伺い申し上げます。⇒「お伺い」と言う敬語があるのに、さらに「申し上げる」と言う敬語を重ねて使っています。

・貴社のご担当部署へ、お伺いいたします。⇒これも同様で「お伺い」と言う敬語に加えて、「いたします」と言う敬語を重ねて使っています。

「伺う」と言う言葉は、それだけで敬語になっているので、別の敬語を重ねて使わなくても、十分敬意を表明できているので、問題はありません。

あまり敬語を重ねて使いすぎると、丁寧すぎて会話も文章も長くなってしまいますから、時間の制約がある場合は、先方をイライラさせてしまうかもしれません。

敬語の基本は「シンプル」であることが望ましいので、ぜひこの機会に「シンプルな表現」も心掛けるようにしましょう。

 

まとめ

「伺う」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い方と用法8選

今回は「伺う」と言う敬語の使い方や例文をご紹介しました。

使うことが簡単に思える敬語であっても、きちんとした知識や意味を知っていないと使いこなすことはできないことは、今回ご紹介した内容で、十分みなさんに伝わったことと存じます。

特に今回の「伺う」と言う敬語は、持っている意味も多ければ、用法のバリエーションが多いのも特徴です。

ぜひこれらのバリエーションを覚えて、どんどん実践して、会話に取り込んでいけるように、努力してみましょう。


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