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「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

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「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

敬語で「いただく」という単語がありますが、そもそも「いただく」とは、「もらう」の謙譲語として、ビジネスシーンでもよく使われている言葉です。

いただくという行為は、取引先の企業関係者から資料をもらうとか提案をもらうこと、あるいは来客から茶菓子などをもらうことも「いただく」と表すことがあります。

つまり、書類であろうと茶菓子であろうと、敬意を表しつつ受け取る際に、「いただく」という敬語が必要不可欠になって来るのです。

今回は「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選について、詳しくご紹介します。

 

【敬語】…「いただく」敬語体の基本的な使い方と意味とは?

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

ビジネスシーンでの「いただく」は、次のような場合に使うことが多いです。

実際に例文を参照してみましょう。

・それでは、明日午後3時にお伺いさせていただきます。

・明日は臨時休業とさせていただきます。

・当選発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。

などが、代表的な「いただく」の使い方です。

これが正しい用法かどうかは、後ほど答えあわせをすることとしましょう。

それでは、具体的に「いただく」の意味や使い方を確認していきましょう。

1.「いただきます」は目上からの強い意思を表す敬語体

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

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先ほどの例文を、もう一度見てみましょう。

・それでは、明日午後3時にお伺いさせていただきます。

・明日は臨時休業とさせていただきます。

・当選発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。

普段、何げなく使われているこれらの例文ですが、実は敬語の使い方としては間違っています。

上記の例文を正しい敬語で表現すると、次のようになります。

・それでは、明日午後3時にお伺いいたします。

・明日は臨時休業といたします。

・当選発表は商品の発送をもって代えることといたします。

なぜ「いただきます」ではだめなのか、それは「いただきます」の謙譲語としての意味が、目上の人間からの許可を得るという「謙譲」の意味が含まれているからです。

そもそも「(お・ご)~(さ)せていただく」という敬語の形式は、自身の主観に立って行う事柄について、事前に相手側(第三者)の許可を受けて行い、結果的に自分が恩恵を受けるという時に使う敬語です。

ですので、「臨時休業とさせていただきます」と言いつつも、結果的には自分(店)の都合で休むことを、お客に了解させているかのような意味になってしまうので、敬語として使い方が間違っていると言えるのです。

そうではなく、ここは謙譲の意味を持つ「いたします」を使う方が、ビジネスマナーとしては適していると言えるわけです。

2.「いただく」のは相手に敬意を持つことが基本

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

そもそも、相手を敬う、相手に敬意を表すために使う言葉が「敬語」なわけですが、敬語の使い方によっては、相手に失礼な表現となることもあります。

ビジネスシーンでありそうなことで例に挙げると、例えば「今月末をもって退職させていただきます」と退職願を出してきた場合を例に挙げてみましょう。

先ほどの項目でも申し上げましたが、「させていただく」という敬語の意味から見れば、明らかに敬語として使い方は間違えています。

この場合は、退職することを認めてほしいと、目上の人に対して目下の人が申し出ているのですが、それなのに「させていただきます」と自分の都合を丁寧語にして相手に無条件で伝えているだけなので、敬語としての意味をなしていません。

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この場合は、「今月末を持って、退職いたしたくお願い申し上げます」と、同じ謙譲語でも「いたす」を使う方がいいのです。

 

【敬語】…「いただく」ビジネスシーンでの正しい使い方

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

「いただく」を単なる「丁寧な言い方」として使う人は、ビジネスマンの中でも、まだまだ意外に多いものです。

先ほどの章でも説明しましたが、「いただく」のは、あくまで目上の人から目下であるあなたが「いただく」のですので、そのことは十分に理解しておく必要があります。

そのことを踏まえて、「いただく」という敬語の正しい使い方を、今一度再確認してみましょう。

1.「させていただく」を使わない敬語を覚えておこう

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

ビジネスシーンでも、ついつい「ご連絡させていただきます」と、間違った敬語の使い方をする場合がありますが、それも「正しい敬語」を知らないからそういうことになってしまうのです。

実際に「させていただく」ではない、別の表現ができる敬語があるのか、いくつか調べてみました。

以下、その例文になります。

・ご連絡いたします

・ご連絡申し上げます

もともと「いたす」は、自分が何かをするときに、へりくだって使う謙譲語です。

自分が主語となる会話の場合、「させていただく」のような条件は必要ないので、比較的使いやすい敬語となります。

あと、「申し上げます」は、「言う」の謙譲語となる「申す」の発展形となり、敬意を示す補助動詞の「上げる」と丁寧語の「ます」が付随した敬語です。

かしこまった場や自分より目上の人に対して、使用すると敬意の意味合いが強い表現となるので、ビジネスシーンでも十分使える敬語になります。

2.本来の「いただく」の意味は「相手の許可」と「恩恵」両方を含む敬語

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

実際、ビジネスシーンでも「させていただく」という敬語は頻繁に耳にします。

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ですが、この「いただく」、非常に丁寧な言い方にも聞こえますが、使い方を間違えることで思わぬトラブルになることもあります。

そもそも「させていただく」の用法として、文化庁は次のような見解を示しています。

基本的に他者の許可を得た上で、自分が行うことについて、その恩恵を受けることに対して敬意を払っている場合

つまり、「相手の許可を受けているかどうか」「恩恵を受けるのかどうか」というこの二点が、「させていただく」という敬語を使う条件と考えることができます。

こうした見方からいえば、普段耳にする「させていただく」の中にも、正しい使い方であるものと、間違った使い方であるものがあります。

・ごあいさつさせていただきます

・発表させていただきます

これらは「相手の許可」や「恩恵」というようなことが関わってこない「あいさつ」での使い方になるので、あまり許可とか恩恵とかを考えなくてもいいので、間違った用法とは言えません。

ただ、ひねくれた人の見方によっては「許可しないから挨拶なんかいらない」「発表なんてしなくていい」なんてことを言われるかもしれません。

整理すると、「相手の許可」や「恩恵」に関与しない場面で「いただきます」を使うことは、単なる丁寧な言葉遣いの範疇と考えてよいでしょう。

 

【敬語】…「いただく」ビジネスシーンでの誤った使い方

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

それでは、ビジネスマンに気にしてほしい「いただく」の誤った使い方について、その事例を挙げてご紹介します。

実際に私も間違えたことがあって、後で気づいて先方に申し訳ない気持ちになったことを思い出しました。

そのときは、相手が大人の対応をしてくれたおかげで事なきを得たのですが、帰社した後に上司から指導を受けて、はじめて気づくありさまだったことを思い出します。

それだけ、敬語というものは誤って覚えてしまっていることもあるということを、私自身もいまだに考えてしまいます。

そんな私の経験も含めて、さまざまな事例を挙げてご紹介することといたしましょう。

1. 身内を立てる表現に使う

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

例えば、課長に部長の所在を尋ねられた部下が、次のように答えることがあります。

課長はお休みをいただいております

この場合、「いただいている」という表現は、「(お休みを認めて)くださっている」誰かがいることを暗に認めている用法であり、この敬語は、課長に休暇を与えた存在に敬意を表していることになり、その結果として間違った敬語の使い方になります。

この場合は、身内を立てる必要などそもそもないのだから、次のように表現するのが望ましいと言えます。

・申し訳ありませんが、本日は休んでおります

・昨日から休暇をとっておりまして、明後日には出勤いたします

と言うような表現にするのが正しい敬語としての使い方になります。

もともと、外部に対しては身内を立てないようにすることは、敬語を使う上での基本となりますので、忘れないようにしましょう。

2.しつこく「いただく」を連呼しない

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

「いただく」を繰り返してしまうと、いささか「くどい表現」になってしまいがちです。

・本日お渡しさせていただいた商品ですが、ご確認いただいたでしょうか。

・先日ご提案させていただいた案件ですが、ご検討いただいたでしょうか。

ここまで「いただく」を連呼するようなうっとうしい表現は、かえって迷惑です。

・本日お渡しした商品ですが、ご確認くださいましたか。

・先日ご提案した案件ですが、ご検討くださいましたか。

このように、シンプルな表現の方が、先方をイライラさせなくて済みます。

あと、あまり「いただく」を連呼していると、二重敬語になってしまうので、敬語の使い方として間違った使い方をしてしまうことになります。

ビジネスシーンでも、二重敬語を使ってしまうケースはよく見かけるのですが、その他にも尊敬語と謙譲語の使い分けなど、基本的な文法を覚えていないまま、間違って敬語を使っているビジネスマンも少なくありません。

敬語は社会人として基礎的なスキルですので、きちんと勉強して、正しく使うことを心掛けましょう。

3.「くださる」と「いただく」の違いを理解して使い分けること

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

似たような敬語表現はいろいろあって、特に似ているのは、次のような敬語表現ではないでしょうか。

・くださいまして

・いただきまして

の違いを考えるにあたって、まずこれらの表現に含まれる「くださる」「いただく」の違いを考えてみます。

「くださる」と「いただく」は、それぞれ「くれる」と「もらう」の敬語になります。

「くれる」と「もらう」はどちらも物の受け取りを表しますが、視点の違いがあります。

というのも、「くれる」は物を渡す側に視点があり、その逆で「もらう」は物を受け取る側に視点が置かれているのです。

したがって、目上の者から目下の者に物を渡す場合は「くださる」を使うべきで、目下の者が目上の者に物をもらうことに対する返答には「いただく」を使うことがベストです。

それでは、以下の場合はどのような考え方になるでしょうか。

・ご来店いただきまして、ありがとうございます。

・ご来店くださいまして、ありがとうございます。

どちらも、来店してくれたお客さんへの感謝の意をこめて敬語体を使っているようですが、先ほどご説明した「視点」を考えてみましょう。

「ご来店いただきまして」は来店してもらう側を低めることで、間接的に来店者を敬っています。

一方、お客さんそのものへの敬意を表現しているのが「ご来店くださいまして」という敬語になります。

どちらを使うべきかは、その時のシチュエーションと、自分とその相手との関係がどれくらいなものかで判断すべきでしょう。

特に、ビジネスシーンにおいては、出来る限り先方を敬うことができる敬語を使うことが望ましいです。

 

まとめ

「いただく」の敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語の意味と使い方7選

ビジネスシーンでは「いただく」という言葉を、意外にもかなりの頻度で使っています。

私自身もビジネスマンのはしくれですが、実際に「いただく」という言葉を、かなりの頻度で使っていることに気付きました。

「ご来店いただく」はもちろんですが、「お越しいただく」「ご足労いただく」など、相手に対して敬意を表する意味で、さまざまな場面で「いただく」を敬語として使っていました。

考えてみれば「ご足労いただく」などは、敬語の”ご”をつけていつつ、さらに「いただく」という敬語、つまり二重敬語になっているのに、当たり前のように使っていたのですので、このコラムを書いている最中であっても、自己反省ばかりしています。

間違えた敬語を使ったことで、取引をキャンセルされるほどの大きな失敗を招いた人は、あまりいないと思います。

ですが、敬語を間違えるということは、一般的な常識を持っている社会人であるかどうかを、疑われるきっかけになることも確かです。

相手からの疑念を持たれると、どんなビジネスもうまくいくことはありません。

ですので、たかが敬語と考えるのではなく、敬語だからこそ慎重に、そして確実に使いこなせるように、知識を身につけておきたいものです。


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