就活で受けている会社すべてで内定がもらえなかった。
そのような事態に陥った時、みなさんならどんなことを思うでしょうか。
「もう終わりだ」と落ち込んでしまうかもしれませんが、実際に就活に失敗したらどうなるのかを、就活中に考えることはないと思います。
就活生は1社でも内定をもらいたいと頑張っているのですので、内定がもらえなかった時のことなど考えないのは当たり前です。
でも、何が起こるか分かりませんから「就活で失敗した時」のことを考えておくのもよいかもしれません。
今回は、就活について失敗した後に考えたい進路や行動8選をご紹介します。
1. 就職浪人か進学か?就活で失敗した時に考えられる5つの進路
まず、失敗してしまった時の進路として、どのような進路を選ぶのがいいのか、その選択肢をご紹介します。
いざ「就職できない」となった場合、誰だってどうすればいいのか慌ててしまい、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
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あなたが実際にこのような場面に出くわしたときは、これからご紹介する進路について、ぜひ検討してみてください。
① 就職浪人になる
まず、就職浪人になるという選択肢を考えてみましょう。
どうしてもこの企業に入りたい、この業界で働きたいという場合には、就職浪人も悪くはありません。
ですが、次のようなデメリットがあることだけは、十分注意しておかなければなりません。
・来年も希望する企業に採用枠があるかわからない
・就職浪人に対する評価がどのようなものか予測できない
・大学で就活サポートを受けられるかどうかわからない
これだけのデメリットを乗り越えて、希望する企業に就職するというのは、正直言って難しいことです。
ただ就職浪人として無為に過ごしていたのではなく、スキルアップを図る、資格を取得するなど、前向きな浪人生活を過ごしていたのであれば、それはデメリットを相殺して、むしろプラスの評価を得られることにもなるでしょう。
② 大学院に進学する
就活に失敗した場合、大学院に進学するというのも方法の1つです。
ただし、大学院の受験と就活の試験が同じ時期に重なっていることも多いので、学業と就活の両立ができないと大変な思いをするかもしれません。
就活をあきらめた時点で、既に大学院の進学試験が終わっている場合もありますから、その場合には今在籍している大学ではなく、別の大学の大学院進学も視野に入れなくてはなりません。
あと、大学院進学はあくまで「さらなる研究」のために進学するのであって、就活を失敗したからと一時的に身を置くための方法ではありません。
むしろ、将来的な就活への再チャレンジに際して、大学院進学で得た知識や経験を十分に活かすことを前提に考えないといけません。
大学院を受験するときも「就活までの一時しのぎ」と思われるようでは、大学院受験にも失敗してしまうかもしれませんから、中途半端な気持ちで臨むのはやめましょう。
③ 大学を留年する
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思い切って、大学を留年するというのも方法の1つです。
というのも、来年度に改めて大学を卒業することで、就活的には「新卒」の扱いになり、就活浪人などのレッテルを貼られずに済むからです。
その分、大学を留年したというレッテルは貼られることになりますが、それを上回る知識や経験をアピールすることができれば、十分内定をもらうチャンスがあります。
実際は「なぜ留年したのか?」を、来年度の就活でどのように説明するかに、成功の可否がかかっています。
・体調不良で療養に専念していました
・自分の努力不足で留年してしまいました
・学力が不足しており試験やレポートの成績が悪かったのです
このような説明であれば、「遊んでばかりで単位を落としてしまいました」というよりは、まだ理由として美しいでしょう。
ポイントは、自分の反省すべきところは認めて、その後の努力をしましたと明言できるように、しっかりとアピール材料を作っておくことです。
うまくアピールできれば「失敗にもへこたれず努力のできる人間」という好印象を与えることも可能です。
④ 専門学校に進学する
この方法は、最終学歴とは別に、より専門的な技術や知識を得るために、専門学校に進学をする方法です。
特に専門学校では、さまざまな国家資格を取得するための勉学に力を入れているので、就活に再チャレンジする時に「国家資格」という武器を手に入れたい場合は、活用するの方法の1つです。
もちろん、本当に入社したい企業で活かせる資格を学ばないと意味がありません。
問題は、専門学校に進学するための学費です。
専門学校の学費は短大並みの学費がかかるので、大学を卒業して、さらに保護者に学費の負担をお願いするというのは頼みづらいものです。
それでも、自分の望む企業に就職したいならば、熱意を見せて保護者の理解を得るか、将来的に働いて費用を返すという「一時的に借りる」という提案で理解してもらうか、いずれかになるでしょう。
⑤ とりあえず就職する
希望する企業や業種ではないけれど、とりあえず就職してしまうというのも方法の1つです。
この選択肢のメリットは「社会人経験がある」という経験を武器にして、就活に再チャレンジすることができることです。
また、企業によっては「社会人枠」などの名称で、他者や他業種からの転職者向けに入社試験を実施し、採用枠を新卒とは別にしているので、その枠を狙って就活をするのもメリットと言えます。
とりあえず就職するというのではなくて、将来的な転職を視野に入れて、得た経験や知識が転職先でも活かせる、メリットのある企業や業種に就職をすることが望ましいでしょう。
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私の友人に、鉄道会社への就職を目指していた男性がいますが、夢がかなわずに、駅ビルの中に店舗を構えるスーパーの正社員になりました。
その後彼は、駅ナカという地の利を生かして、知り合いになった鉄道会社の人の紹介と勧めもあり、駅の維持管理をする鉄道会社の子会社に転職し、そこでさらに運輸部門への派遣を経て、鉄道の車掌になったのです。
このように、いったん就職をすることでチャンスが生まれ、その後本当に就職したかった業種につくことができることもありえるのです。
2.就活浪人でも内定ゲット!就活失敗後の「再就活」で実践したい3つのこと
さて、実際に就活で希望する企業や、希望する業種の企業に内定をもらうことができなかった場合、現実的な選択肢としては「就活浪人」を選択する人が多いものです。
「再就活」をするにあたって、同じ失敗をまた繰り返さないために、気を付けておくべきことはないでしょうか?
実際、再就活を頑張った結果、翌年になって念願の企業や業種で内定を得た人もたくさんいます。
特に、再就活にあたって実践したいことをいくつかご紹介します。
① 中途採用への応募を控える
アベノミクス以降、製造業を中心として人材が不足している「売り手市場」の状況が続いています。
売り手市場では、学生がさまざまな大手企業ばかりを選んで就活を行う事もあり、その後も中小企業が若手の人出不足に悩んでいる実情があります。
特に、これらの中小企業は、採用意欲が非常に高いため、大手企業の就活シーズンが終わった後でも、積極的に社員採用を行っています。
実際、中小企業からいい求人が寄せられていることもあるでしょうが、あなた自身が本当に入社したい企業でない場合は、応募を控えましょう。
実際、なんとか就職しても、あなた自身に「夢をあきらめた」という気持ちは残りますから、入社した会社で就労の意欲を持って勤めることができるかと言えば、疑問符が付くでしょう。
再就活中ならば、自分で「2年後まではチャレンジする」と期限を決めて、その期限内で、再就活に力を注ぐ事が望ましいでしょう。
② 就活エージェントのサポートを利用する
大学を卒業してしまうと、大学の就活サポートは受けることができないか、新卒者優先になってしまい、思うようなサポートは受けられなくなってしまいます。
そこで利用したいのは「就活エージェント」と呼ばれる民間企業の就活サポートサービスです。
最近では、多くの就活エージェント企業が、「就活コンサルタント」「就活カウンセラー」など、相談や面接などの試験対策を教えてくれる講師を用意して、就活サポートをしてくれるサービスを提供しています。
また、就活エージェントのユーザーだけが参加できる企業説明会やセミナーなどを主催して、就活の成功に欠かせない情報提供や企業との顔つなぎもサポートしてくれるのです。
もちろん、有料でのサポートにはなりますが、大学の就活サポートとは違った価値のあるサービスを提供してくれるので、利用する価値は十分にあります。
③ ハローワークのサービスを利用する
就活エージェントのサービスを利用できない人でも、ほぼ同様のサービスを受けることができるのが「ハローワーク」です。
ハローワークでは、2010年から「新卒応援ハローワーク」を各都道府県に最低1カ所に設置しています。
利用できるのは、現役学生と卒業後3年以内既卒の未就職者を対象となっていて、大学の就活支援サポートと同等の就職支援をしており、それらのサービスがすべて無料で利用できます。
新卒応援ハローワークには、業界研究や就職試験対策などの就活関連本がそろっていますので、資料を活用すれば必要な情報を無料で入手することも可能です。
また、ハローワークにはジョブサポーターと呼ばれる相談員がいます。
ジョブサポーターは、そのほとんどが企業で人事業務経験がある人や、人材ビジネス会社に勤めた経験のある人たちであり、キャリアコンサルタントの資格を持っている人ばかりです。
いわばプロ中のプロが就活相談に乗ってくれるわけで、再就活の際には、ぜひ活用したいサービスといえます。
3.まとめ
就活と言っても、失敗することなど「ありえない」と思っている人も、まだまだ多いです。
例えば、「企業戦士」とまで言われた団塊世代の方などは、就活が失敗するという価値観すら持っていません。
・一度就職した以上は定年まで勤めるのが当然
・仕事がどんなに自分に合っていないと思っても3年は黙って勤めろ
・そもそも企業や業種を選り好みするのが間違っている
このように、就活で悩んでいる若者を、精神論で叱咤激励してくれますが、いまどきの就活生には納得できない価値観です。
例え望む企業に採用されても、その後退職する場合もありますし、転職した結果、本当にやりたいと思っていた仕事に巡り合えることだってあります。
就活に失敗することが間違っているとか思わず、また頑張ればいいと、気持ちを切り替えて就活に臨むことが一番必要なことなのです。
もし失敗しても、今回ご紹介したようにフォローしてくれる場所やサービスはあるからと、前向きに就活に励んでいただければ幸いです。
そして、就活に際しては、もっと肩の力を抜いて「失敗しても仕方がない」ぐらいの気持ちを持ち、落ち着いて最初の仕事を選んでいけばいいことを忘れないでください。
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