人間関係

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選

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過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選近年、パワハラに関する相談が増えています。

中には明らかに悪質な内容もあるため、その際には訴えることも視野に入れなければならないでしょう。

ですが、訴えても敗訴になるケースは少なくありません。

そこで、過度なパワハラを訴える際に、勝訴になるポイントと実際の裁判事例についてご紹介します。

 

1.人によって異なる指導とパワハラの境目

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選人によって解釈が異なりやすいパワハラですが、厚生労働省のホームページではどのような事例がパワハラに当たるのかが紹介されています。

それによると、以下のような内容がパワハラに該当します。

  1. 身体的な行動
  2. 精神的な行動
  3. 人間関係からの切り離し
  4. 過大な要求
  5. 過小な要求
  6. 個の侵害

過大な要求とは、仕事の流れを理解していない状況にも関わらず他の人の仕事を押し付けられ、同僚は先に帰ってしまうなどの、スキル以上の異常な仕事量を要求されるケースです。

また、過小な要求は、例えば運転手での採用にも関わらず掃除しか指示されないといった、本来の業務内容よりも軽度な仕事だけしか要求されないようなケースを指します。

この中で、身体的な行動や孤立させるような人間関係からの切り離し等は目に見えてわかりやすいのですが、特に精神的な行動などは境目が曖昧になりやすく、人によって判断が分かれるところでもあります。

そこで意識したいのが、精神的な苦痛が継続的に行われているのかどうか、また、業務内容ではなく人間性に対する暴言が含まれているのかどうかということです。

一度や二度であればパワハラとしては立件しにくく、また、業務内容のみの叱責であれば一般的には指導の範囲として捉えられやすいものです。

また、ビジネスマンとしての成長を促すために意図的に強い口調で叱責している場合もありますからその見極めは重要です。

ですが、長期的に継続され、かつ人間性に踏み込んだ場合にはパワハラや名誉棄損として立件される可能性が高くなるでしょう。

 

2.年々増えているパワハラの相談件数

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選パワハラの相談は、年々増え続けています。

厚生労働省が発表するところに寄ると、労働局に持ち込まれた相談件数は、10年前がおよそ2万2千件だったのに対し、平成28年には7万件に達し、全相談の実に5件に1件がパワハラに関する相談だったそうです。

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ただし、合計の相談件数自体はおよそ30万件で推移しており、大きな変化はありません。

そのため、わずか10年で3倍以上に増えた相談件数ですが、その裏側にはパワハラという言葉に対する社会の認知度が上がったことで相談者が増えている側面もあるようです。

 

3.裁判では敗訴になるケースもある

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選過度なパワハラは裁判で訴えることで慰謝料を請求できますが、パワハラに当たるという証拠がそろわないケースや、起訴内容に違法性が認められない場合には、敗訴になる可能性があることを覚えておかなければいけません。

実際にパワハラに関する裁判では敗訴になったり請求よりも少額での決着になったりする場合も少なくないのです。

また、パワハラにあたる内容が認められたとしても、その言動を引き起こした原因が本人にも認められる場合には過失相殺という形で減額されている場合もありますし、パワハラ行為をしていると思われても相手が正当な手続きを踏んでいる場合には違法性が認められないことがあります。

ここが、境目が曖昧と言われる所以でもあるのですが、すべてにおいて白黒をはっきりさせるのは難しいものです。

ですから、まずは誠意と常識をもって仕事に取組み、最低でもこちらに落ち度が無いように心がけることが大切と言えるでしょう。

 

4.パワハラで訴えるには手順と証拠が必要

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選上記の点から、パワハラで訴える場合にはある程度の勝てる見込みが立った段階で取り組むことが大切です。

勝ち目とは、まずこちらの落ち度がないと言えること、そして、不法な行為に対して、その証拠を押さえておくことです。

特に言動によるパワハラに対しては、行為が行われた時に音声を録音して置いたり日誌を書き残しておいたり、または医師の診断を準備したりすることで、勝訴の可能性は高められます。

また、いきなり裁判に持ち込むのではなく、内部の機関に相談したり上司へ相談したりするなどの、個人の努力が先に求められます。

もし、そこから仕事で不遇されたり退職を促されたりするようなことがあれば、さらに証拠とできるでしょう。

逆にこれらを怠った場合には、敗訴になったり請求内容が減額されたりする可能性が高まりますので、中尉しましょう。

 

5.実際に起こったパワハラによる裁判の事例5選

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選それでは最後に、実際に起こった裁判の内容とその結果についてご紹介します。

勝訴になった裁判と敗訴になった裁判の両方をご紹介しますので、内容や結論に至った経緯を参考にしながら、法の下ではどのような状況がパワハラに当たるのかを理解していきましょう。

 

①同じ会社の社員からパワハラを受け、実際に支払い命令が行われたケース

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選ほぼ同時期入社ながら、役員に就任予定であった被告とそうではなかった原告の間で起きたパワハラです。

被告は原告の上司ではないながら、日常的に業務の指示を行っていました。

そして、被告は原告に対して業務に関係内にも関わらず深夜に電話をかけたり、役員や社員の前で「能力がない」「目障りだからいないでくれ」などと非難したり、本人を罵倒するようなメールを繰り返し送っていました。

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裁判ではこれらが認められ、200万円の支払いが命じられました。

このケースではメールや電話履歴という証拠が物理的に残っていることが大きなポイントになっています。

典型的なパワハラの事例と言え、どのような発言や状況がパワハラに当たるのかが分かるケースと言えます。

 

②医師の診断書の正当性が疑われ、請求が大きく減額したケース

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選広島県の教職現場で起きたパワハラの事例です。

当時高校教諭であった原告は、3年にわたり校長や教頭から嫌がらせや暴行を受けたために精神疾患に陥り、その後も配慮無く病状が悪化したとして提訴、のちに1100万円の請求に対して33万円の支払いに減額しました。

今回のケースでは、嫌がらせや暴力に当たると主張したケースはいずれも原告にも原因の一端が見られることや、校長や教頭の正当な業務の範囲内であると認められたことから、違法性は追及されませんでした。

また、原告が依頼して作成された医師の診断書も、誤った認識を医師に伝えたうえで書かれた内容であり、診断書に記載された内容に配慮する行動をとろうとしていため、違法性は無いと判断されました。

パワハラの裁判において、パワハラと主張する内容に違法性が本当にあるのかは大きな焦点となります。

また、裁判も最後に判決を下すのは人であり、主張する側の発言に信憑性があるのかどうかも、発言の中で見られる部分です。

ですから、虚偽をしたり誇張したりすると想定した通りに話が進まないこともありますから注意しましょう。

 

③上司や同僚からのパワハラを主張しても証拠がないために認められなかったケース

過度なパワハラは訴えるべし!勝訴のポイントと実際の裁判事例3選平成26年に大阪で行われた裁判結果です。

施設で働いていた原告側は、施設の問題点を指摘したり内部告発をしたりした際に上司から逆恨みされ、原告が違法な行為をしているとの虚偽の報告をされたり、会議中の無視、希望していない部署への配置転換などのパワハラを受けたと主張しました。

ですが、裁判官はこれに対して言動を決定づける証拠がないことや、業務の引継ぎ帳に同僚に対する威圧的な記載があることから、これを棄却しました。

このケースでは、主張する内容に証拠がないことや、自身で書いた日誌に問題がある記述が認められることが棄却の大きな要因となっています。

また、棄却理由の中には会議中の無視は不法と判断すべきか疑わしいとの記載もあり、何がパワハラに当たるのかを一度考える必要もあるようです。

 

まとめ

人格を否定し、精神的、肉体的に苦痛を与えるパワハラは絶対にあってはならないことですし、もし被害を受けたら勇気をもって訴訟に臨む方がよいでしょう。

ですが、それが本当にパワハラなのかを客観的に判断する必要もあります。

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教育とパワハラの境目は曖昧ですし、明らかに自分に非がある場合にパワハラと思ってしまうと、裁判に負けるどころか、その後の自身の成長が鈍ってしまうこともあります。

そうなると得られるものが何もなくなってしまいます。

それを回避するためにも、パワハラと感じたらしっかりとそれを記憶ではなく記録として残しておきながら、客観的に物事を見て判断していくとよいでしょう。


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