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土地売買では税金がいくら発生する?知っておきたい税金対策の話

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土地売買では税金がいくら発生する?知っておきたい税金対策の話

土地売買を行った時には、所得税住民税といった税金が発生する可能性があります。

これらの税金は簡単にいうと「もうかったとき(利益が出たとき)」にかかるものです。

なので、土地売買について税金が発生するのは「その土地が買ったときより値上がりしていたとき」ということになりますね。

ここでは土地売買を行ったときに発生する税金の計算方法や、税金を安くするためにできる対策について解説させて頂きます。

これから自分が持っている土地を売買する予定のある方や、すでに土地売買を行ったけれど税金がいくらぐらいかかるのか不安に思っている…という方は参考にしてみてくださいね。

 

土地売買を行った場合の税金計算

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まず、土地売買に関する税金の基本的な計算方法を理解しておきましょう。

土地売買で利益が出たときにかかる税金は所得税と住民税の2つで、計算式は以下のようになります。

(①土地を売った値段−(②土地の取得費+③譲渡費用)−④特別控除額)×⑤税率

例えば、それぞれの値段が以下のようになっている場合の土地売買に関する税金を計算してみましょう。

  • ①土地を売った値段:6000万円
  • ②土地の取得費  :2000万円
  • ③譲渡費用    :300万円
  • ④特別控除額   :3000万円
  • ⑤税率      :22.1%

税額=(6000万円−(2000万円+300万円)−3000万円)×22.1%
税額=154万7000円

土地売買に関する言葉を理解しよう

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ここで意味を理解しておくべき言葉として、以下の5つがあります。

  • ①土地を売った値段
  • ②土地の取得費
  • ③譲渡費用
  • ④特別控除額
  • ⑤税率

逆に言うと、この5つの金額がわかりさえすれば、所得税や住民税の金額は自動的に計算することができるということですね。

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以下、この5つについて順番に説明していきます。

①土地を売った値段

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まず、土地を売った値段について考えましょう。

基本的に、土地を売った値段は契約書に記載されている売却価格です。

土地売買を行うときには当事者間で契約書を作成するのが普通ですので、税金計算を行うときにはまず契約書を手元に用意するようにしましょう。

土地を売る相手は一般個人の場合と、不動産会社などの法人である場合がありますが、いずれについても売却価格の考え方は同じです。

②土地の取得費

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土地の取得費というのは、基本的には過去にあなたが土地を購入したときの値段のことをいいますが、これに加えて土地購入に際してかかった費用も含めることができます。

取得費がたくさんあるほど税金は安くなりますので、過去の資料から取得費として処理できるものはできるだけ集めるようにしてください。

土地の取得費に含まれるのは、土地購入に際して不動産業者に対して支払った仲介手数料、その他土地を整備するために必要になったお金の全てです。

例えば、土地の埋め立てを行ったり、地ならしをしたりするために業者に対して支払ったお金や、土地の測量費用として専門家に対して支払った費用などが該当します。

意外に見落としがちなのが、その土地を購入するためにローンを組んだ場合に、実際にその土地に建物をたてたり、駐車場として利用したりし始めたりするまでの期間に支払った借入利息がありますので、注意しましょう。

土地の取得に際してトラブルが生じてしまったときなどに必要になった訴訟費用(弁護士費用など)も取得費に含めることが可能です。

③譲渡費用

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譲渡費用は、土地を売るときにかかった費用のことです。

この譲渡費用についても、計算に含めるものが多くなるほど税金を安くできますので、すでに支払ったものはできる限り含めるようにしましょう。

譲渡費用となるのは、例えば買主を見つけてくれた不動産屋に対して支払った仲介手数料や、土地の上に立っていた建物を取り壊すために必要になった費用、土地の上に建物を建てて住んでいた人に対して支払った立ち退き費用が含まれます。

④特別控除額

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特別控除額については、すべての土地売買で認められるわけではありませんので注意しましょう。

特別控除額というのは、マイホームを売ったときに、利益の金額から差し引きしてもらえる金額のことです。

特別控除額の金額は3000万円です。

つまり、マイホームを建てるために使った土地を売った場合には、売却金額から土地を買った金額と諸費用を差し引きした金額が3000万円を超えない場合には、土地売買に関する税金は発生しないということですね。

なお、この特別控除額を認めてもらうためには「メインで居住するマイホーム」でなくてはなりませんので、別荘やセカンドハウスを建てるために購入した土地については対象外となります。

⑤税率

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土地売買に関してかかる税金は所得税と住民税の2種類です。

所得税や住民税の税率は、売った土地を何年間所有していたかによって、以下のように変わります。

  • 所有期間が5年以内の場合:所得税32.1%+住民税9%
  • 所有期間が5年超の場合 :所得税17.1%+住民税5%

※なお、上記の所得税には、東日本大震災の復興のための財源となる「復興特別所得税」が含まれています。

簡単にいうと、土地を長期間保有していた場合には税率が安くなるということですね。

なお、税金の計算上、所有期間が5年以内のケースを「短期譲渡所得」、所有期間が5年超の場合を「長期譲渡所得」という言い方をします。

「5年間」の判断基準

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ここでいう「5年間」の判断基準は、土地売買を行った年の1月1日現在の期間で判断します。

例えば、2017年8月1日に土地売買を行ったという場合には、2017年1月1日現在で所有期間がどのぐらいになるかを判断することになります(2017年8月1日現在での所有期間ではありませんので、注意しましょう)

例えば、土地を取得したのが2011年5月1日である場合には、2017年1月1日現在で5年超の期間がありますので「長期譲渡所得」として安い税率が適用されます。

一方で、土地を取得したのが2013年8月1日である場合には、2017年1月1日現在だと5年がまだ経過していません(3年と5ヶ月しか経っていません)から、「短期譲渡所得」として高い税率が適用されてしまいます。

5年以内の土地売買が税率が高いのはなぜ?

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ここまで説明させていただいた通り、短期譲渡所得と長期譲渡所得とでは税率にかなりの開きがあります。

所有期間5年以内の土地の売買だと、税率は合計で41.1%にもなります(5年超の場合は22.1%

簡単にいうと、土地売買で出たもうけに対しては4割以上が税金として持って行かれてしまうということですね。

これはバブルの時期に土地売買が異常に活発になってしまったことにより、土地の値段が高騰したことによる反省から生まれたルールです。

税金についてのルールを作っている国は、今後はこのようなことが起こらないように、所有期間が短い場合の土地売買に高い税率をかけることによって、取引の数を抑制しようと考えているわけです。

国は土地については1人の購入者がその土地をできるだけ長い間所有してほしいと考えている(できれば土地売買は頻繁にしてほしくない)ということがわかります。

 

土地売買を行ったら税金の申告はどうなる?

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土地の売買を行った年には、翌年の2月16日〜3月15日のタイミングで確定申告の手続きを行う必要があります。

例えば、2017年10月20日に土地売買の契約を行った場合には、2018年2月16日〜3月15日の期間に「2017年分の所得」について確定申告を行わなくてはなりません。

この確定申告の手続きにおいて、ここまで解説させていただいた税金計算の方法にしたがって所得税の金額を計算するというわけですね。

土地売買の所得税は申告分離課税

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ちょっと説明が複雑になりますので詳細は省きますが、土地売買に関する所得税の申告は「申告分離課税」という形で行う必要があります。

申告分離課税というのは土地売買に関する以外の所得とは分けて確定申告を行うということです。

例えばサラリーマンとしてお給料受け取っている人は給与所得として所得を受けていることになりますが、この給与所得と土地売買に関する所得税とは分けて計算を行うのが申告分離課税です。

申告分離課税については申告書類の作成や必要書類がやや複雑になりますので、税務署の職員さんに相談しながら進めるか、必要であれば税理士さんに確定申告の手続きを依頼するようにしましょう。

土地売買の住民税はどうなる?

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なお、住民税については所得税の確定申告を行うと役所の側が計算して通知してくれますので、あなたが行うのは所得税の計算だけでOKです。

所得税の納付は3月15日の申告期限までに行う必要がありますが、住民税についてはその後5月頃に「決定通知書」という書類が役所から届きますので、4半期ごとに分けて支払っていくことになります。

 

税金を期限までに支払わないとどうなる?

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上で解説させていただいた通り、土地売買に関して一定額以上の利益が出た場合には所得税と住民税が発生します。

もし、これらの税金を期限までに支払わなかった場合には、罰則として延滞税加算税が発生することになります。

①延滞税の税率は?

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延滞税の税率は、納付期限から2ヶ月以内に納付を行った場合には年利率2.7%(平成29年12月31日までの利率です。延滞税の利率は毎年変わります)、それ以降の納付となった場合には年利率9.0%の延滞税がかかります。

例えば、100万円の税金の納付を10ヶ月間延滞したというような場合、以下の延滞税が発生することになってしまいます。

  • 最初の2ヶ月間の延滞税:100万円×2.7%÷12ヶ月×2ヶ月=4500円
  • 以降の8ヶ月間の延滞税:100万円×9.0%÷12ヶ月×8ヶ月=60000円

合計すると64500円もの延滞税が発生することになります(もちろん、延滞の期間が長くなればなるほど、どんどん負担が大きくなります)

②加算税が発生することも…

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本来払わなくてはならない税金を長期間にわたって滞納していると、税務調査などにより、結果として加算税というペナルティを受けることがあります。

加算税の税率は、税金の滞納を行った人の状況(簡単に言うと「どの程度悪質か」です)によって異なり、10%〜40%の税率を上乗せで負担することになってしまいます。

もっとも重い加算税は「重加算税」というもので、税金逃れや隠蔽(いんぺい)を行ったような場合に課せられてしまいます。

重加算税の税率は40%ですので、例えば本来支払うべき税金の金額が100万円だったとすると、100万円×40%=40万円もの負担増となります。

もちろん、延滞していた期間に応じて延滞税もこれに加えて負担しなくてはなりませんから、税金滞納のペナルティの大きさがよくわかります。

③確定申告の準備は早めに行う

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土地売買に関してはかなり大きな金額の利益が出ることもありますから、もし税金を延滞してしまうとペナルティとして負わなくてはならない延滞税や加算税の金額も大きくなってしまう可能性があります。

税金の納付は期限までに正しく行うようにしましょう。

税金を納付するためには、まず税金の計算を自分で行わなくてはなりませんから、土地売買を行った年には早めに申告の準備を進めるようにすることが大切です。

 

親子間で土地売買を行う場合の注意点

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親が所有している土地を子供に譲ってマイホームを建てさせるというような場合、親子間での土地売買という問題が生じます。

親子といえども法律上はまったく別の人間として扱われますので、親が所有している土地を子供が買うことそのものにはまったく問題はありません(つまり、他人どうしで土地売買を行うのと同じです)

ただし、親子間での土地売買には以下のような特殊な事情が発生する可能性があります。

①売却価格が時価より安く設定される場合

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一般的に、土地の値段というのは「相続税路線価」や「固定資産税の評価額」といった役所の決めている数字を参考に決められます。

親子間で土地売買を行う場合には、この役所が決めている土地の値段よりもいちじるしく安い値段で取引が行われることも少なくないでしょう。

この記事の前半で紹介させていただいた通り、売主である親は、土地を売ることによって利益が出た場合には以下のように所得税と住民税を負担しなくてはなりません。

(①土地を売った値段−(②土地の取得費+③譲渡費用)−④特別控除額)×⑤税率

しかし、買主が自分の子供であるためにいちじるしく安い値段で土地を売ったという場合には、①の土地を売った値段が非常に低い金額になる可能性があります。

そうすると、当事者は意図していなくても「税金の負担を違法に逃れようとしている」扱いにされてしまう可能性がありますので注意が必要なのです。

②贈与税が課される可能性も

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この場合、法律のルールでは税金逃れを防止するために「役所が決めている土地の値段と実際の売却価格の差額」について、親から子に対して贈与があったものとして扱われる可能性があります。

例えば、役所が決めている土地の値段は5000万円であるけれど、実際の売買価格は3000万円であるというような場合には、差額である5000万円−3000万円=2000万円については、親から子に対して贈与があったものとして扱われる可能性があるのです。

贈与については贈与税が課税されますので、場合によっては安い値段で土地を譲ったことにより税金の負担が余計に大きくなってしまう可能性があるので注意しましょう。

親子間で土地売買を行う場合には、上記の贈与税についての問題のほか、将来の相続についても考慮した上で総合的に判断を行う必要があります。

税金の負担を少しでも小さくしたい方は、税理士などの専門家に相談してみることも検討しておくと良いでしょう。

 

まとめ

土地売買では税金がいくら発生する?知っておきたい税金対策の話

今回は、土地売買を行った時に発生する税金について計算方法や注意点について解説させていただきました。

土地売買については大きな金額が発生しますので、負担する税金の金額も大きくなる可能性があります。

税金について不明点がある場合には、税務署の窓口で相談すると教えてもらえるます。

具体的な契約内容について相談したい場合には税理士などの専門家に依頼することを検討してみると良いですよ。


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