税金

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

投稿日:

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

脱サラしていよいよ独立!でも個人事業主になると税金が高いらしい…。

独立して仕事を始める瞬間はわくわくしますが、夢をかなえるために大事なのは何と言ってもお金です。

税金の負担は事業から得た利益に対して5%〜45%という形でかかってきます。

日本では稼ぐ金額が大きくなるほど税金も高くなるシステムになっているため、個人事業主になったら税金対策は必須です。

もちろん、個人事業主になるとサラリーマン時代には使えなかった税金対策が使えるようになるという面もありますから、知識を身に付けた上でしっかりと対策をしていくことが大切ですよ。

ここでは個人事業主の人の税金の計算方法や、使える節税対策について解説させていただきます。

自分で事業をやり始めたけれど、どうも税金が高い…と感じている方は参考にしてみてくださいね。

 

個人事業主の税金計算【シミュレーション】

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

個人事業主として活動している人の場合、もっとも負担が大きくなるのは所得税です。

ここでは具体的な例でシミュレーションしながら所得税の負担がいくらぐらいになるのかについて考えてみましょう。

例えば、今年の1年間の事業の状況が以下のようになっていたとします。

  • 売上:1000万円
  • 経費:600万円
  • 支払った社会保険料:70万円
  • 家族は配偶者のみ
  • 青色申告を行っている

この場合、所得税の計算式は以下のようになります。

(売上−経費−青色申告特別控除所得控除)×税率=所得税額

青色申告特別控除というのは「経理をきちんとやっている人は年間で65万円だけ所得を減らしてあげますよ」というルールのことです(所得は少なくなるほど税金が安くなります)

スポンサーリンク

また、所得控除というのは社会保険料の支払額や、家族の状況などから一定額を所得から引いてくれるというものです。

上の場合、以下の3つの所得控除が認められます(基礎控除はすべての人に認められている所得控除です)

  • 社会保険料控除:支払った金額の全額
  • 配偶者控除:38万円
  • 基礎控除:38万円

実際に所得税はいくらになるかをシミュレーション

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

上記の例の場合、実際の所得税の金額は以下のように計算します。

(1000万円−600万円−65万円−(70万円+38万円+38万円))×税率5%=9万4500円

上記の計算からわかる所得税の金額を安くするためのポイントは、所得(利益)を少しでも少なくすることです。

具体的には経費として処理できる出費はできる限り経費として処理をし、所得控除として使えるものがある場合には残らず申告することが大切です。

もちろん、事業が成長するためには売上を増やして経費を減らすことで利益を出していかなくてはなりませんから、利益を出すことは最優先です。

その上で、事業を継続するために必要だった出費や、税金対策として使える出費についてはきちんと計算に含めていくのが重要ということですね。

 

個人事業主が税金対策としてできることは?

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

個人事業主の人が、税金対策としてできることにどんなことがあるのか?について具体的に見ていきましょう。

①個人事業主の税金は青色申告で安くなる!

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

上でも少し解説させていただいたように、きちんと経理のための帳簿をつけている個人事業主の人は青色申告を選択することで「青色申告特別控除」という控除を受けることができます。

きちんと経理帳簿をつけるというのは、具体的には年に1度「貸借対照表」という財産目録のような会計書類を作成しているという意味です。

一般的な会計ソフトを使って日常的に経理を行なっていればこの貸借対照表は自動的に作成することができますので、それほど難しいことではありませんよ。

②青色申告のメリット

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

青色申告をすることによるメリットは、上記のように「青色申告特別控除65万円」を受けられることだけではありません。

事業は年間トータルで見るとマイナス(赤字)となってしまうこともありますが、そのような場合に、今年の損失を翌年に繰り越すことができるのです。

スポンサーリンク

今年の損失を翌年に繰り越すというのは、例えば以下のようなケースです。

  • 1年目:損失100万円
  • 2年目:利益300万円

1年目には損失100万円が出ているので税金は支払う必要はありません。

この1年目の損失100万円を翌年に繰り越すと、翌年に出た300万円の利益は100万円マイナスしてもらって200万円ということになります。

利益が少ないほど税金も安くなりますから、実際には300万円の利益が出ていたとしても、青色申告をきちんと行うことで200万円しか利益が出ていない時と同じだけの税金負担で済むというわけですね。

青色申告を選択するためには、税務署に対して「青色申告承認申請書」を年度の始めに出しておく必要がありますので注意してください(税務署に書類を1枚出すだけなので、費用はかかりません。税務署の窓口で相談すれば書き方も教えてもらえます)

③個人事業主は家族に専従者として給与を出せる

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

事業を奥さんや家族に手伝ってもらっているという人も多いでしょう。

個人事業主の方の場合、お小遣いや生活費として彼らにお金を払っている場合には、その支払ったお金は経費として処理することができます。

これを専従者給与と言います。

例えば、毎月生活費として奥さんに20万円を渡しているという場合、年間トータルで20万円×12ヶ月=240万円だけ経費として処理できることになります。

240万円だけ経費が増えると、所得税の税率が5%だったとすると240万円×5%=12万円もの節税効果があります。

奥さんに渡している生活費を給与として扱うためには、事前に税務署に対して「青色事業専従者給与に関する届け出」を提出しておく必要があります。

また、15歳未満の家族は専従者とすることはできないので注意しましょう。

④専従者給与を奥さんに出すと配偶者控除は使えない

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

配偶者を専従者として給与を出している場合には、配偶者控除は使えなくなりますので注意しましょう。

配偶者控除は年間で38万円まで認めてもらえますから、38万円÷12ヶ月=約3万2000円以上は毎月生活費として奥さんにお金を渡しているという人は、専従者給与を選択したほうが良いと言えます。

なお、専従者給与に関しては同居していて生計が一緒になっていなくてはならないことや、奥さんが別にパートなどで仕事をしていないことなどが条件となりますから注意しましょう。

スポンサーリンク

⑤個人事業主は従業員の雇い入れで税金が安くなる?

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

個人として事業を行っている人は、従業員の雇い入れをすることも少なくないでしょう。

従業員に対して支払った給与に関しては当然経費として処理することができますので、その分税金は安くなります。

しかし、個人事業主の人であっても5人以上の従業員を常時雇い入れている場合には、健康保険や厚生年金などの社会保険料の半分を事業主であるあなたが負担しなくてはならなくなります。

従業員を雇い入れるか否かはもちろん事業を回していく上での必要性から判断するべきことですが、従業員の社会保険料の負担は大きくなりがちなので注意しておく必要があります。

 

個人事業主の税金は経費処理によって変わる

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

上で解説させていただいた所得税の計算式を見ると、経費として処理できる出費が多くなるほど、税金が安くなるということがわかります。

もちろん、税金対策のため!と思って無駄な出費をどんどん増やしてしまったのでは本末転倒ですが、事業を行うために必要な出費については経費としてきちんと処理していくことが大切です。

①なんでもかんでも経費にできるわけではない

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

必要になった出費は経費として処理することで節税につなげることができますが、なんでもかんでも経費として処理できるわけではないので注意しましょう。

具体的にいうと、あなたが事業以外の部分で生活していく上で必要になった出費は、事業の経費として処理することはできません。

例えば、飲食店を経営している個人事業主の人が、店で出すメニューを作るために食材をスーパーで購入した場合には、その出費は経費として処理することができます。

しかし、同じスーパーで購入した食材であっても、自分たち家族で食べるためのものを購入した場合には経費として処理することはできないのです。

1つの出費が経費となるか、ならないかについては「この出費が事業の売上と関連するものであるかどうか?」を基準にしましょう。

上の場合であれば店で出すメニューの食材であれば店の売上に直結するから経費となりますが、それ以外の食材であれば店の売上には関係ないので経費とならないことになります。

②個人事業主が大きな出費をしたときは減価償却費に注意!

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

個人事業主として活動していると、営業車の購入や機械設備の購入など、大きな出費が必要となることもあるでしょう。

そのような場合にも事業活動のために必要となった支出については経費として処理することができるというのが原則です。

ただし、数年間にわたって使用するようなものを購入した時には、その使用期間に応じて経費として処理する金額を計算しなくてはなりません。

このような処理の仕方を減価償却費といいます。

ちょっとわかりづらいので具体的に説明すると、例えば営業車を100万円で購入したというような場合、この車は10年間ぐらいは使うことができますよね。

このようなときには、購入した年に「車両購入費用100万円」として経費処理するのではなく、使用期間である10年間で割った金額だけを経費として処理しなくてはなりません。

上の場合では100万円÷10年=10万円を、10年間にわたって毎年経費処理していくことになります。

「10年間使うものだから、10年に分けて経費処理しましょう」ということですね。

ただし、注意点としてはこの「何年間にわたって使う」ということが購入したものの種類によって法律で決まっていることです。

例えば普通の乗用車を購入した時には6年間、軽自動車の場合は4年間といったような具合です。

その他にも木造の事務所用建物は24年間、鉄筋コンクリートの事務所用建物は50年間といったように具体的に決められているので、大きな出費があった時にはそのつど確認するようにしましょう(国税庁のホームページで確認できます)

 

個人事業主の税金には所得税以外にどんな種類がある?

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

ここまで説明させていただいた税金の計算方法は、所得税についてのものです。

個人事業主が事業から得た収益に関しては所得税以外にも住民税消費税が発生することがあります。

以下、個人事業主が負担する必要がある税金の種類について簡単に説明させていただきます。

①個人事業主の税金【所得税】

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

所得税は、日本国内で得た収入から、必要になった経費を差し引きした金額(=所得)に対してかかる税金です。

所得税は、どのような形で所得を得たかによって計算方法がことなります。

個人事業主の人の場合は、事業として所得を得ているので「事業所得」です。

事業所得の計算方法は上でも説明させていただいたように「売上−経費」です。

他にもサラリーマンの人がお給料をもらったときの「給与所得」や、アパート経営などでもうかったときの「不動産所得」、年金などを受け取った時の「雑所得」などがあります。

それぞれ計算方法が異なりますので、事業以外で収入を得た時には事業の収入とごちゃ混ぜになってしまわないように注意しましょう。

②個人事業主の税金【住民税】

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

住民税も、所得税と同じように日本国内で収入を得た場合にかかる税金です。

住民税の計算方法は所得税の計算方法と基本的に同じですが、所得控除の金額(上でシミュレーションをするときに説明した配偶者控除や基礎控除などのことです)が微妙に違います。

また、住民税の税率は所得税と違ってすべての人が10%と一律になっています。

住民税の計算をするときには、所得税の計算式から税率だけを10%に修正するだけでほぼ正しい金額を知ることができますよ。

なお、住民税の計算は所得税の金額に基づいて市町村側が行ってくれますので、あなた自身が計算する必要はありません(所得税についてはあなた自身が計算して国に申告しなくてはなりません。この所得税の申告手続きのことを確定申告といいます)

③個人事業主の税金【消費税】

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

個人事業主の方の場合、売上が1000万円を超えると、その2年後から消費税を納める必要があります。

例えば、2017年の売上が1200万円だったとすると、2年後の2019年からは所得税や住民税に加えて消費税も払わないといけなくなるというわけです。

消費税を納める」というのは具体的にいうと以下のような形です。

例えば、100円のジュースを販売する時には消費税をプラスして108円で売りますよね。

この108円−100円=8円というのは厳密には売上ではなく、お客さんから預かった消費税です。

預かっているだけですから当然お客さんに代わって国に納めなくてはならないというわけですね。

一方で、個人事業主であるあなた自身も別の事業者に対して消費税を預けていることがあります。

例えば、文房具屋さんで50円で事業用のボールペンを買ったら50円×8%=4円の消費税を文房具屋さんに預けていることになります。

売上が1000万円を超えた2年後には、上のジュースを売った時に預かった消費税8円と、ボールペンを買った時に預けた消費税4円の差額である4円(8円−4円)をあなたが税務署に対して支払わなくてはならなくなります。

 

まとめ

個人事業主の税金は高い?計算方法をシミュレーションでチェック!

今回は、個人事業主の人の税金負担について、実際に計算例でシミュレーションしながらどのぐらいの金額になるのかを解説させていただきました。

事業を成長させていくためには少しでも経費を削減して無駄な出費をしないようにする必要がありますが、必要になった出費についてはきちんと税金の計算に含めることで節税につなげることができます。

個人事業主として活動していく上で大切なことは、事業を拡大していく上で必要な経費はしっかりと負担しつつ、節税対策はしっかりと行って自分の手元に残るお金を少しでも大きくすることです。

ある程度事業の規模が大きくなってきたら、節税については税理士などの専門家にアドバイスを受けることも検討してみてくださいね。


他にこんな記事も読まれています

-税金

Copyright© 一流のビジネスマンになれる方法【ビジネス知識・マナー・スキルアップ】 , 2018 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.