仕事をしていると、毎日のようにイライラする出来事に遭遇するものです。
ですが、それに一つ一つ気持ちを揺れ動かしていては、身も心も保たなくなってしまうものです。
ですから、日々イライラを解消し、そして溜めないための取り組みが必要です。
ここでは、そうした仕事のイライラを解消させるための方法をご紹介します。
1.イライラしている時に脳の中で起きていること
仕事に限らず、イライラしている時に脳の中でどのようなことが起きているのかをご存知でしょうか?
それを知ることで、精神論ではなくより科学的な観点から対処できますから、まずはそこからご紹介します。
まず、ストレスには神経伝達物質である「セロトニン」「ドーパミン」「ノルアドレナリン」の3つが強く影響しているといわれています。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、適切に分泌されることで精神を安定させ、幸福感を得られると考えられています。
逆にセロトニンが不足した時には気持ちの安定感や幸福感が失われるわけですから、集中力が保てなかったり常にイライラしたりしてしまいます。
ドーパミンは意欲や高揚感を司り、適切に分泌されることで仕事に対するやる気やテンションの向上につながりますが、不足すると意欲低下に、逆に過剰に分泌されると理性が抑えられない状況になってしまいます。
そして、最後のノルアドレナリンは怒りのホルモンとも呼ばれ、ストレスに反応して分泌され、集中力を高めたり身体を覚醒状態にしたりします。
特にスポーツをする際に効果的に作用する物質ですが、ストレスがかかりすぎて過剰に分泌されてしまうと、イライラしたり不安になったりと、感情が不安定になります。
ここで注目したいのは、セロトニンです。
イライラする原因はセロトニンが不足するかノルアドレナリンが過剰に分泌するかのどちらかであることが考えられるのですが、実はセロトニンにはノルアドレナリンの過剰分泌を抑える効果もある為、基本的にはいかにセロトニンの不足を防ぎ、精神状態を安定させられるかにかかっているといっても過言ではありません。
スポンサーリンク
2.仕事中にイライラしないために日頃から取り組むべきセロトニンの増やし方3選
いきなりセロトニンを増やそうと思っても、すぐに増えるものではありません。
日頃からセロトニンを増やす努力を続け、ストレスがかかるタイミングでも神経伝達物質のバランスが崩れない様に準備をしておくことで、いざという時にもイライラせずに乗り越えられます。
そこで、仕事中にイライラしない様に日々取り組むべきセロトニンを増やす方法をご紹介します
①たんぱく質が豊富に含まれている食べ物を意識的に食べる
セロトニンが分泌されるためには、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンが欠かせません。
そして、このトリプトファンはたんぱく質が豊富に含まれている食品に多く含まれます。
ですから、セロトニンが不足しないようするためには、肉や魚、納豆などの大豆を積極的に摂取すると良いでしょう。
最近、人気が集まっているサラダチキンなどにもたんぱく質は豊富に含まれていますし、たらこやすじこなどの魚卵系にも含まれていますから、日々意識的に食べるようにするとよいでしょう。
②テンポよく動ける運動を毎日行う
運動も、セロトニンを安定的に分泌させる取り組みの一つです。
ただし不規則に動く運動ではなく、ジョギングやダンス、水泳などの一定のリズムに合わせて動く運動が最適です。
また、外に出て日の光を浴びることもセロトニンを分泌させる取り組みの一つですから、ジョギングなどは特におすすめの運動と言えます。
また長時間運動する必要はなく、一日30分ほどでかまいません。
よく、経営者は朝早くに運動をしてから会社に出勤するという話がありますが、これも気持ちを安定させ、落ち着いて仕事に入れる取り組みですから、ぜひ真似したいものです。
③ガムをかむ
仕事中にもできる取り組みでおススメなのが、ガムをかむことです
これは先に挙げたリズムの良い運動の一つと言えますが、一定のリズムでガムを噛むことで咀嚼運動に繋がり、結果的にセロトニンを増やすことになるのです。
スポンサーリンク
先に挙げた二つは仕事中には取り組めないことですが、ガムを噛むのであれば仕事中でもできるでしょう。
もし仕事中にイライラすることがあったら、まずはガムを噛んで気持ちを落ち着けてみてはいかがでしょうか?
また、イライラしていなくても気持ちを安定させる作用がありますから、可能であれば仕事中でも時々ガムを噛む習慣をつけると、安定して仕事に取り組めるようになるでしょう。
3.セロトニンを増やす以外にも取り組むべきイライラ解消法3選
ここまでは脳の仕組みに関する取り組みでしたが、もちろんそれ以外にもイライラを解消する方法はあります。
また、イライラを解消させる方法は自分に合ったものを見つけていくと良いでしょう。
ここでは、セロトニンを増やす以外にも取り組むべきイライラの解消法をご紹介します。
①観葉植物を見る
色が持つ感情への影響も、イライラを解消するために考慮するとよいでしょう。
よく、赤い色は情熱を、青い色は冷静さを象徴する色だといわれますが、色には人の心理に働きかける力があると言われています。
そして、気持ちを落ち着かせる色として有名なのが緑や茶色で、特に緑は気持ちを落ち着かせる色の代表的な色として古くから知られています。
ですから、オフィスに観葉植物を置いたり木目調の小物を置いたりして身の回りに緑や茶色を置いておき、イライラし始めたらガムを噛みながらそうした物を見るようにすると、少しずつ気持ちを落ち着かせることができるでしょう。
②物事の捉え方を変える
ストレスがたまる原因として多いのが、自分が持っている期待値に対して自分が、もしくは周囲が達していないことで、そのギャップを受け入れられずにストレスとして溜まってしまうことです。
そこで意識をしたいのが、物事の捉え方を変えることです。
特に周囲に何かを求めたり期待しすぎたりすると、人によって価値観やスキルは異なりますから、どうしても不満が溜まってしまうものです。
ですから周囲への期待値を高めるのではなく、自分も含めてみんなに至らないところがあるという前提に立って、どうすれば今後成長していけるかを考えながら仕事に取り組むようにすると良いでしょう。
そうすることで不満が生まれる原因を取り除くことができ、そして仕事中にイライラすることも減っていくでしょう。
③プライベートの趣味を充実させる
仕事でたまったイライラをプライベートには引きずらないように、趣味を充実させるのもよいでしょう。
自分の好きなことをすることで気持ちがリフレッシュされますし、リフレッシュされた気持ちで改めて仕事に取り組むと、悩みや不満を解決するヒントを得ることもあるでしょう。
逆にプライベートにもイライラを引きずってしまって次の出勤にも影響を与えてしまうと、どんどんとイライラが積み重なってしまいます。
そうなるとなかなか解消ができなくなってしまいますから、どんどん状況が悪化してしまいます。
そうなるとプライベートもますます楽しめなくなるという悪循環に陥ってしまいますから、仕事から離れた時にはイライラからも離れて、楽しい時間を過ごせるように心がけると良いでしょう。
まとめ
仕事は人生を充実させるための要素の一つであって、人生をつまらなくさせるものではありません。
ですが、意識的にイライラを解消させる方法を身につけないと、いつの間にか負のスパイラルに入り込んでしまうことがあります。
スポンサーリンク
ですから、今回紹介した内容を参考にしてストレスから解き放たれ、心穏やかに毎日を過ごせるように心がけていきましょう。
そして、仕事もプライベートも楽しく過ごしていきましょう。