営業で成果を上げるテクニックを紹介したハウツー本は、世の中に数多く発売されています。
ですが、それを読んでもなかなか成果が上がらないというお悩みを持っていませんか?
実は、それには理由があるのです。
ここでは、優秀な営業マンが共通して持っている考え方のコツをご紹介します。
1.営業で成果が上げるための両輪
営業において話す内容はもちろん重要ですが、同じように話しても成果が出る人と出ない人がいます。
これは何故だかわかるでしょうか?
実は、営業で成果を上げるためには大きく二つの考え方があり、それぞれの考え方が身に着いて初めて成果を上げられるようになるのです。
その考え方とは、目標達成までのプロセスを数字で捉えていく考え方と、目標達成に必要なマインドの育て方の二種類です。
どんなに完璧なプロセスを作り上げても、それを達成するためのマインドを持っていなければそのプロセスは辿れません。
逆にどんなに素晴らしい営業マインドを持っていても、適切なプロセスを構築できなければ成果は安定しにくいものです。
ですから、営業で成果を生み出すためには必要なプロセスを数字に落とし込むことと、その数字を確実に達成するためのマインドが必要なのです。
次からは、それぞれの具体的な考え方と身に着け方をご紹介します。
2.営業成績があがるロジックと数字の見方や考え方のコツ2選
営業に限らず、達成が困難だ、達成できないと思っていても、それを達成するためのプロセスを振り返り、そして数字に落としこんでみると、意外と達成まであと少しのところまで来ていたり、取り組むべきポイントを誤っていたりするものです。
そして、プロセスや数字に誤りがあるとどんなに頑張っても成果が出にくくなります。
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そこでまずは、営業におけるロジックの組み方や数字の考え方についてご紹介します。
①目標までに必要なステップと離脱率を把握する
あなたが営業活動を行う時、受注を獲得するまでの間にはどのようなステップがあるでしょうか?
例えば、テレアポや新規訪問があり、そこからヒアリング、提案、クロージング、そして受注へとつながっていくでしょう。
この過程で提案が複数回入ったり、提案した後で一度ヒアリングに戻ったりすることはありますが、大まかな流れに違いは無いと思います。
そして、ここで気を付けたいのが各ステップにおける離脱率です。
どんなに優れた営業マンでも、新規訪問して100%ヒアリングができる人はいませんし、逆に0%という人もいませんよね?
これは提案からクロージングなどの他のステップでも同じことです。
それでは、あなたはそれぞれ何%くらいでしょうか?
その数字を理解していなければ達成プロセスは構築できませんし、スキルの向上もありません。
何故なら、適切な計算ができませんし、スキル向上の定義があいまいになるからです。
ですから、日ごろの営業活動を数字に残していき、自分はそれぞれ何%の離脱があるのかを知る必要があります。
また、他の人の平均と比べて数字がいいところはあなたの強みと言えますし、低いところは改善が必要な場所と言えます。
②目標から逆算して考える
自分の離脱率が分かったら、目標達成のためのロジックを構築していきます。
この時に大切なことは、ゴールから逆算して考えることです。
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例えば10件の受注が目標だった時、クロージングから受注までの離脱率が30%だった場合には、およそ15件のクロージングが必要になります。
また、新規訪問からヒアリングまでの割合が10%なのであれば、10件のヒアリングをするためには100件の新規訪問が必要になります。
逆に言えば、50件の訪問ではヒアリングできる件数は5件にとどまりやすいということです。
もちろん確率の話なので、一日単位で言えば50件の訪問で7件から8件のヒアリングができる日もあるかもしれませんが、一か月単位で見ると大数の法則が働いて、過去の平均とほぼ同じ数字になりやすいものです。
ですから、それぞれのプロセスにおける離脱率が分かったら、次はゴールから離脱率を割っていき、新規アプローチを何件行う必要があるかを割り出します。
それができれば、後はその数字をやれば目標は達成しやすくなりますし、やらなければ目標達成は難しくなるでしょう。
実に単純な話です。
ビジネスや成果を安定させるためには、いかに再現性を持たせて成果を生み出し続けられるかが重要です。
目標から逆算して考えることは、再現性を生むための重要な考え方です。
3.営業成績があがるマインドやテクニックのコツ4選
目標達成のロジックを組み立て、それを忠実に実行していければ目標達成の可能性はぐっと引き寄せられます。
ですが、そもそものスキル不足によって離脱率が高くなってしまったり、実現不可能な訪問数になったりしてしまうことはあります。
ですから、ロジックを組み立てると同時にそれを実現させるための営業テクニックを身に着け、率をよくしていくことが求められます。
そして、営業テクニックは適切なマインドをもって行うことで初めて効果が出るものです。
ここでは、営業成績を上げるためのマインドやテクニックについてご紹介します。
①取り扱う商品に興味を持ち好きになる
あなたは取り扱っている商品が自信をもっていいものだと言えますか?
まず初めに求められるマインドは、自分が取り扱う商品やサービスに興味を持ち、そして好きになることです。
もし販売するサービスに興味がなく商品知識も持っていなかったり、販売に対して不安を持っていたりすると、本当に優れた商品だったとしても、その良さはお客様に伝わりにくいでしょう。
そもそも、お客様が購入を留まる理由には、商品に対する不安と営業に対する不安の二種類があります。
商品に対する不安とは、その商品が本当に自分に合っているのか、メリットを生み出せるのかということであり、営業に対する不安とは本当に営業の言っていることが正しいのかという不安です。
商品の不安に関しては、商品の使用や価格など、営業では対応しきれない場合があるので仕方ありませんが、営業に対する不安は心がけ一つで拭えるものです。
そして営業に対する信頼があれば、商品に不安があっても営業を信じて購入を決意してくれるものです。
そのためにも、まずはあなた自身が商品に興味を持ち、販売することへの不安を取り除くことが重要です。
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②お客様の信頼を得ているのはどういう状況なのかを考える
上記で、営業に対して不安があるとお客様は判断を渋るというお話をしました。
逆に言えば、あなたに対して信頼があれば、少しくらいの不安はいくらでも拭い去れるということでもあります。
それでは、あなたを信頼している状態とはどのような状態か、それはどのようにして構築されるかを考えたことがあるでしょうか?
ハウツー本で紹介されているテクニックの一つに、商談の際に7割は相手の話を聞くというものがあります。
人は、自分の話を聞いてくれる人は信頼しやすく、逆に自分のことばかり話してくる人は信頼しにくいという心理があります。
つまり、相手の話を聞くことで私はあなたの理解者ですよというスタンスを伝え、信頼してもらうために行っているのです。
これは信頼関係が不可欠なカウンセリングなどでは当たり前のように行われていることでもあります。
「聞き役に徹する」というテクニック一つとっても、相手の話をただ聞いているだけの人と、話を聞いたうえで理解に努めようとしている人では、成果に違いが出るのがご理解いただけるのではないでしょうか?
③お客様を数字でとらえる視点を持つ
営業が大変と言われる理由の一つに、何度も断られることによる精神的な辛さがありますよね?
あなたはこの辛さを、どのように乗り切っているでしょうか?
ここで紹介するのは、訪問を数字で考えて切り替える方法です。
営業は、商談中は気持ちを込めて取り組むことが大切ですが、それが終わったら数字で考えるようにすると気持ちの切り替えが早くなります。
つまり、当日や当月の目標訪問件数を設定し、残りは何件回る必要があるのかをカウントしていくのです。
そもそも、全ての商談が想定通りにいくことはないわけですし、それが0になったときに離脱率が目標に到達していれば、その月は目標を達成できるのです。
ですから、うまくいってもいかなくても、目標を達成させるための一件と捉えて次に臨むことで、成果を引き寄せやすくなります。
ここに至っては、一番の障害は一歩目を踏み出すか踏み出さないかの違いだけです。
④お客様が目標を達成したり問題点を解決している状況を一緒にイメージする
商談におけるテクニックとしてここで取り上げたいのが、お客様と向かい合うのではなく横に並び立つ気持ちで話をすることです。
営業マンとお客さんという立場になると壁ができやすく、あなたの話に身構えてしまいます。
ですが、共に問題を解決する仲間というスタンスで話をすると、お客様も心を開いてくれやすいものです。
ある意味で、営業はコンサルタントであり業務委託です。
お客様にとってメリットがある提案をしつつ、有益な情報を代わりに集めてくる役目、それが営業の役割であると考えれば、売りつけるという考えは少なくなるのではないでしょうか?
そして、そのスタンスで話を進めることで、お客様も心を開いてくれやすくなります。
まとめ
どんな仕事でも、一人前になるためには3年かかると言われていますが、営業も同じことが言えます。
また、一人前になったとしてもその先がありますから、常に向上心をもって取り組むようにしましょう。
今回ご紹介したように、営業には取り組み方のコツがありますが、人それぞれにあった手法があるものです。
ですから、基礎的なことを学びつつ、その先は自分の良さを活かしていくようにしましょう。
そのためにも、まずは今回ご紹介した方法を取り組みながら、日々成長していきましょうね。